国歌の起立斉唱命令に従わず、東京都教育委員会から減給や戒告の懲戒処分を受けた都立校の現・元教員15人が処分の取り消しを求めた訴訟で、東京地裁(清藤健一裁判長)は7月31日、戒告を適法とする一方、減給は「重すぎて違法」として取り消しを命じる判決を言い渡した。
判決によると、15人は、入学式や卒業式で国歌の起立斉唱命令に従わず、2013~20年に懲戒処分を受けた。
判決は、「起立しない行為は学校行事の秩序を損なう」などとし、給与に直接の不利益が及ばない戒告は妥当だとした。一方、起立しないことで式の進行を積極的に妨害したとの事情はないとし、減給は重すぎると結論付けた。