参院選で大躍進した参政党が注目を集めている。
【映像】1分でわかる神谷代表のプロフィール
元自民党衆院議員の宮崎謙介氏は「参政党は来るべくしてきた印象だ」と語る。「岸田政権以降、自民党はリベラル色の強い政策をやってきている。保守層も石破政権で安倍派が切られたため、安倍氏を支持していた人々が『自民党は嫌だ』となった。その受け皿がない状況だったが、ここに来て参政党や日本保守党、国民民主党に票が流れていった。自民党の取ってきた政策やスタンスが、こういう結果を招いてしまった」。
加えて、支持者とのコミュニケーションにも違いがある。「参政党は地方議員が約150人いて、小選挙区もほとんど支部を設けるなど、草の根活動をしている。自民党も車座の集会など、リアルのFace to Faceの活動を大切にしているが、参政党はネット選挙だけでなく、膝を突き合わせた“オフ会”のような集会をやっているから強い。これは一過性のブームではなく、かなりこれから先も伸びてくる。分析している自民党議員は危機感を覚えている」。
参政党は2020年4月、神谷宗幣氏を含む5人で結党した。キャッチコピーは「投票したい政党がないから、自分たちでゼロから作る」「政党DIY」だ。2022年参院選では反ワクチン、反マスク、オーガニック食品支持層に訴求し、176万票を集めて国政政党になった。「日本政府やマスコミはディープステート(闇の政府)に操られているといった反グローバリズム系陰謀論」を主張し、教育勅語を尊重する。党員やサポーターは10万人以上いる。
文筆家・評論家の古谷経衡氏は、「神谷氏と初めて会ったのは12年前の2013年。そのとき彼は大阪・吹田市議を辞めて、衆議院に立候補(自民党公認)したが落選した。それでいろいろ悩んだのだろう。東京に来たときに初めて会って、私が当時やっていたCSの番組や、編集長をしていた雑誌でインタビューしたり紹介したりした」と振り返る。
神谷氏は2013年に、YouTubeチャンネル「CGS」を開設する。「これが後の参政党になる。ここで『古谷さんやってくれ』と頼まれ、1年ちょっと番組をやった。そのため、参政党の結党につながる前段階はよく知っている」。
人となりはどうなのか。「神谷氏は5歳上で、一言でいうと“とにかくアツい兄貴”。行動力は抜群で、顔も相当広い。当時神谷氏は大阪に住んでいたが、毎日なのではと思うほど、東京と行き来して、知り合いを広げようとしていた。今も笑顔だが、当時から笑顔が絶えなかった。ただ、政治や社会、歴史といった知識量はあまりないのかなと当時感じた。個人的には好きな性格だ」。
参院選での躍進について、古谷氏は「“保守王国”の群馬選挙区で、自民党候補が当選したが、参政党の新人がかなりそこに迫った。自民が強いところで、誰が参政党に入れたのか。ANNと朝日新聞の出口調査によると、一番多かったのは国民民主党とれいわ新選組の支持層で、両方とも6割弱だ」と考察する。
東京選挙区も同様のトレンドにあるという。「当選したさや氏とも、5年くらい番組をやっていたが、彼女に入れたのも、れいわ新選組の支持層が一番多い。野党からもかなり吸い上げている。数が多い自民党からも来ているが、結構いろいろなところから取っている」。
政治ジャーナリストの青山和弘氏が「参政党の初期メンバーは離れた人が多い。やめた地方議員も多く、何か問題があるのではとの見方がある」と質問すると、古谷氏は「神谷氏は人の意見を聞いて、ニコニコしている人だが、実際は『人の意見を聞く』と言いつつ、最後に決めるのは自分で、ワンマンで決めてしまう。当時から彼が一番行動力があるため、『いろいろ言ったが、結局やめろと言われた』といった話を聞く。決断するときに、あまり説明しない気もした。そういうところが、一部の人が辞めた理由だろう」と推測する。
宮崎氏は先日、初期メンバーだった人物と話したという。「神谷氏を語るときに、意外と今でも好きな感じだった。僕なら悪口を言ってしまうが、その人は『別れた彼女が好きだ』みたいな空気感だった」。
参政党は今後、国会内でどのような立ち位置になるのか。青山氏は「参院選で14議席と大躍進したため、他党も政策を研究して、受け入れないといけないと思っている。ただ衆議院では3議席しかないため、連立交渉の相手にはならない。3議席を入れても、与党が過半数を取れない。そこは立憲民主党や日本維新の会、国民民主党が対象になり、参政党にはまだまだ力がない」と解説する。
そして、「その状況を神谷氏が一番わかっているから、次の衆院選で伸ばして、初めてキャスティングボートを握る。いますぐ与党と連立や政策実現の交渉をするよりも、次の衆院選に向けて地力を付けることが絶対に優先だ」と語った。
古谷氏も「躍進はしたが、1人区では1議席も獲得できていない。今後衆院選があるとしたら、小選挙区で参政党が勝つには、野党がまとまらないと無理だ。そうすると比例復活になるが、どこまで行くのか。衆院選では、選挙システムの都合上、今回の参政党の勢いがあまり伸びないのではないか」と考察する。
青山氏は加えて、「どこまで衆院選で候補者を立てられるか」がカギとみている。「参政党はそうは言っても、まだ新しい政党だ。候補者をそろえるのは大変。ただ今回の参院選では全選挙区に立てた。これはすごいこと。衆院選でもどこまでできるかが、1つの勝負になる」と分析した。
(『ABEMA的ニュースショー』より)