唯一の夜行列車として人気があるJRの寝台特急「サンライズ」について、鼻を突く臭いがする車両スペースがあると、ネット上で話題になっている。
それは、カーペットの上に横になって一夜を明かせる「ノビノビ座席」だ。クレームは来ているのかなど、この特急を主に運行するJR西日本の中国統括本部などに状況を聞いた。
サンライズのノビノビ座席については、2025年6月9日にXで取り上げられた。
投稿者が運営するユーチューブチャンネルで、高松市内などに向かうサンライズ瀬戸に6日夜に東京駅から乗車したとして、この座席を利用した体験を動画投稿したところ、格安なのはいいが臭いのが困る、通路側に足を向けることと脱いだ靴が原因ではないか、との声がコメント欄で寄せられた。
投稿者がこの声を引用して紹介し、確かに汗などの臭いが充満していたとして、湿気がこもる梅雨の季節などは要注意と呼びかけた。
この投稿には、2000件ほどの「いいね」が集まり、まとめサイトが取り上げて関心を集めている。
JR西日本の公式サイトによると、ノビノビ座席は、列車の5・12号車に設置されており、運賃と指定席特急料金だけで利用できる。つまり寝台料金がかからないわけだ。また、3・10号車には有料のシャワー室があり、体を洗い流すことはできる。しかし、X上でこの座席を検索すると、最近でも、「においがダメ。足臭い」「車内通るだけでも明らか臭いが違う」といった投稿が見つかった。
この座席は、カーペットを敷いたスペースが車両内に並んでおり、スペースごとの仕切りは、ほとんどない。通路とスペースの間にも、カーテンがあるだけなので、人の汗や脱いだ靴などの臭いが広がるのではないか、といった指摘が出ている。車内にあるシャワーなどを利用しない人がいるのも、原因ではないかとの声もあった。
ノビノビ座席が臭うとのクレームがあるかについて、JR西日本中国統括本部の広報担当者は12日、J-CASTニュースの取材に対し、こう話した。
JR西日本とともにサンライズの車両を管理しているJR東海の東京広報室は、取材に対し、「臭いの対策含め、清掃についてはJR西日本様へ委託しているため、詳細はJR西日本様にご確認いただけますでしょうか。弊社として回答できることがなく申し訳ございません」と述べた。
Xで動画投稿されたノビノビ座席についても、「弊社としては、当該投稿だけでは当社所属の車両か、いつ・どこの区間を走行された車両か、などの事実確認ができませんので、本件についてはコメントを差し控えさせていただきたいと考えています」と答えた。
(J-CASTニュース編集部 野口博之)