6月13日で、開幕からちょうど2カ月となる「大阪・関西万博」。
直近の週間来場者は2週連続で100万人を超え、累計来場者数が700万人を突破。多くの来場者から称賛の声が上がる一方で、様々なトラブルも聞こえてきます。
「サン!シャイン」は、開幕から2カ月がたった万博の“今”を取材しました。
13日午前8時過ぎ、平日の開場1時間前にもかかわらず、ゲート付近には数百人の列ができていました。
開場と共に、早足でお目当ての場所へ向かう人々。人気の「アメリカ館」では、人が殺到しすぎるのを防ぐために、これ以上並ばないように呼びかけていました。
一方で、会場の中で人けが全くないパビリオンも…。アフリカにあるアンゴラ共和国のパビリオン。万博開幕時はオープンしていましたが、今は入り口にテープが貼られて、中に入ることはできません。
工事を行った下請け業者の男性によると、別の下請け業者から建設費約4300万円が支払われず、トラブルになっているといいます。
アンゴラ政府代表 アルビナ・アフリカ―ノ氏:こうした問題が起きたことはとても悲しい。この問題は業者間の問題。アンゴラ政府は、元請け業者にお金を払っているので、アンゴラ政府の責任ではありません。
工事業者間のトラブルに巻き込まれる形となった、アンゴラパビリオン。いつ頃にオープン可能なのか現場で関係者を直撃すると、「ほぼ準備はできている、おそらく7日から10日後」と回答が返ってきました。
“幻のパビリオン”の全貌は一体どのようなものとなるのか…。
大阪・関西万博で問題として上がったのは、パビリオンだけではありません。
開幕後、水上ショーが行われていた会場南側の「ウォータープラザ」で、6月4日、最大で基準値の20倍を超える「レジオネラ属菌」が検出。ショーは中止となりました。博覧会側は、海水の循環量を増やすなど、新たな対策を講じていくとしています。
一方、大量発生した“虫”が大屋根リングの柱などにはりつき、来場者を困らせていた問題は…。
京都から来た人:(虫が)全然いないから、あれー?と思って。
虫の正体は水辺に生息する蚊の仲間「ユスリカ」。5月に民間企業の力を借りて対策に乗り出したことが功を奏したのか、サン!シャイン取材班が確認した限りでは、気にならない程度の数に減少していました。
万博開幕以降、評判を上げ続けているコンテンツもあります。
大阪・関西万博の公式キャラクター「ミャクミャク」。発表時こその“特徴がある見た目”に賛否の声が挙がりましたが、今やその人気はうなぎ上り。
ミャクミャク像と写真を撮るために列ができ、「ミャクミャクぬいぐるみくじ」は、2時間待ちとなっていました。
埼玉から来た人:最初はかわいくないかなと思ったけど、“ミャクミャク推し”になった。唯一無二のデザインがいい。
世界・約50カ所の博覧会を訪れ、“万博おじさん”の愛称を持つ、藤井秀雄さん(66)。大阪・関西万博にも毎日通っているという“筋金入りの万博マニア”が、穴場スポットを教えてくれました。
案内されたのは、静けさの森アートプロジェクト「未来につながる森」。中央の池を囲むように樹木が植えられ、至る所にアートが飾られた静かな空間です。
その中でも、藤井さんのオススメはピエール・ユイグ氏の作品である「学びと遊び」。横たわった女性の石の彫刻のように見えますが、このアート作品には“ある秘密”が隠されているといいます。
“万博マニア” 藤井秀雄さん:人肌の温もりが…触ってみて下さい。(像の一部が)人肌の温もりなんですね。アートがあっちこっちにあります。単に置いてあるものなんですけど、非常に感動するものがいっぱいあります。
他にも、「よりよい明日を作り出す」がテーマのトルクメニスタンパビリオンは、トルクメニスタンの文化や歴史など重点的に体験することができ、藤井さんによると、「国が成り立つまでの歴史をダイナミックな映像で見られる、遅めの時間だと比較的すいている」ということです。(「サン!シャイン」 6月13日放送)