東京都内のビジネスホテルで、部屋に入ると、ベッド下に男が見えて…。観光で来日した若い外国人女性が、こんな恐怖体験をして、警察も駆け付けたとインスタグラムなどで動画を投稿し、波紋が広がっている。
この女性は、インフルエンサーとして活動しており、騒ぎになって、「実際に私の身に起きたこと」と説明に追われた。女性に名指しされた都内のアパホテルは、「捜査機関で捜査中ですので、お答えできることはありません」と取材に話した。
この女性、ナタリー・コメンコさんは、フェイスブックなどのプロフィールによると、ウクライナ出身で、現在はタイに住んでいる。
インスタグラムで2025年4月25日などに投稿された動画によると、ナタリーさんは、観光の1人旅で日本を訪れ、3月29日から都内のアパホテルに3日の滞在予定でチェックインした。2泊目の30日19時30分ごろ、部屋に戻ると、室内で異臭がするのに気づいた。ナタリーさんがベッドの下を確認すると、アジア系の男が潜んでおり、目が合ったという。
男は、ベッド下から出て来て、3秒ほどナタリーさんをにらんでから、大声を上げた。ナタリーさんは、思わず固まってしまい、その間に男が逃走したという。ナタリーさんが大声で助けを求たところ、ホテルのスタッフが部屋に来た。その通報で、警察も駆け付け、室内を調べたという。
その結果、ベッドの下から、男のものとみられるモバイルバッテリーとUSBケーブルが見つかった。ナタリーさんはその後、怖くなって、別のホテルに移動したとしている。
カギがかかっている部屋に見知らぬ男が潜んでいたため、ナタリーさんは、ホテルに管理責任を問いただした。交渉の結果、3日滞在分の宿泊料金600ドル(8万円強)を返金してもらったというが、慰謝料1600ドル(約23万円)の請求については、規定にないとして断られてしまったという。防犯カメラについて、ホテルに映像をチェックするよう依頼したが、男が映るような場所にはなかったとの説明だったという。
ナタリーさんは、警察が室内を調べる様子が映った動画もインスタに投稿している。
それを見ると、「黒い髪の毛ですね。ちょっと何か持っていたのか確認します」と捜査員らしき女性が男のこととも思えるような会話をしていた。
ナタリーさんのSNS投稿は、大きな話題になり、訪日観光客も多い台湾のメディアも、次々に投稿を取り上げる騒ぎになった。
真偽ははっきりしないだけに、アパホテルでは、ベッド下に人がいられるような空間はないのでは、といった疑問も一部で指摘されている。
これに対し、ナタリーさんは「これは、実際に私の身に起きたことです」と日本語の説明文もインスタグラムにアップした。「私は有名になるためにこの話をしたのではありません」と強調し、「信じてくれない方へ、その気持ちも理解します。ただ、もし自分が私の立場だったらと想像してみてください」と訴えていた。
ナタリーさんが利用した都内のアパホテルは5月1日、J-CASTニュースの取材に対し、「現在、捜査機関に調査を依頼しており、捜査中ですので、お答えできることはありません」と話した。
(J-CASTニュース編集部 野口博之)