中学の「女子御三家」とも呼ばれる名門女子高「桜蔭学園」が、隣接するタワーマンションの建設計画を巡り東京都を提訴しました。学園側は盗撮の危険性があるなどと訴えていて、両社は争う姿勢を見せています。
桜が咲き誇る「入学シーズン」。毎年、多くの東大合格者を輩出し、中学受験で最難関とされる女子御三家の1つに数えられる桜蔭学園が今、“あるトラブル”に見舞われています。
桜蔭学園が問題視しているのは、学校の隣にある8階建てマンションを、地上約70メートル、20階建てのタワーマンションに建て替える計画です。
学校側は東京都に対し、計画の申請を許可しないよう求める差し止め請求訴訟を去年、東京地裁に起こしました。
学校側が主張しているのが、マンションの建て替えによる「日照権の問題」です。
桜蔭学園と建て替え後のタワーマンションの距離は約11メートル。校舎の西側が終日、日陰になると主張しています。さらに…。
建て替えが計画されているのは、文京区の都市計画で、建物の高さが46メートルまでと制限されている地域です。
しかし、マンションの管理組合側は、一般の人が自由に利用できる広場などの「公開空地」を設ける代わりに、高さ制限の緩和を都に求めています。
この申請に対し、東京都は許可することに問題はないとしています。
マンションの管理組合側は、なぜ公開空地を設けてまで建て替えの計画を進めようとしているのでしょうか?マンションの住人が語った理由が「建物の老朽化」です。
安心安全な教育環境を求める学校側と、都市計画や法律に違反していないことから建て替えを許可することに問題はないという姿勢の東京都。
裁判の行方について、弁護士は双方の主張に妥当性はあるとしたうえで、争点の事実認定が重要になってくると指摘します。
(「グッド!モーニング」2025年4月9日放送分より)