今夏に行われる参議院議員選挙をめぐり3月24日、前・明石市長の泉房穂さん(61)が、兵庫選挙区(改選3)で無所属で立候補すると正式に表明しました。 泉房穂さんは現在61歳。TVディレクターや弁護士を経て、衆議院議員を1期務め、2011年~2023年に明石市長を3期務めました。 市長在任中は、高校生までの子どもの医療費の完全無料化や、第2子以降の保育料完全無料化など、子育て支援政策を充実させるなどして、市民からの高い支持を獲得。2019年に、市職員への暴言問題の責任を取りいったん辞職しましたが、直後の出直し市長選でも圧勝しました。

参議院兵庫選挙区では今夏、▽自民党現職の加田裕之さん(54)と、▽公明党現職の高橋光男さん(48)が改選を迎えるほか、▽参政党から新人の藤原誠也さん(36)が立候補を表明しています。さらに、▽前・参院議員で昨秋の兵庫県知事選で落選した清水貴之さん(50)も日本維新の会から立候補する方向で調整が進んでいます。▼「『どっち向いて政治やってんねん!』と」「国民は一生懸命頑張っている。頑張っていないのは政治家」 泉房穂氏(3月24日の会見で) 「明石市長時代、大変悔しい思いがありました。明石市長として一生懸命(政策に)取り組んだとしても、日本の国の政治があまりにも冷たいので、市長である12年間に、どんどん市民の生活も厳しくなり続ける、子どもたちが進学を断念せざるを得ない状況に追い込まれる」 「ですので明石市長をやめたときに、国の政治も変えていきたいという思いはお伝えしていた認識であります。ただその関わり方は、自分がプレイヤーではなくて、ある意味応援団として。その後の私の表現を借りると、いわゆる、日本の政治が国民の方を向いた政治に代わるためのシナリオを書き、キャスティングといいますか、仲間を増やし、しっかり実現までやりたいという中で、発信をしてきたのが正直(なところ)であります」 「いまは生活が大変です。30年間給料も上がらないにもかかわらず、税金も上がり、保険料も上がり、さまざまな負担も上がり、おまけに最近では食べ物も含めた物価まであがっている。給料上がらないのに、あれもこれも上がったのであれば、残る金がない。であれば、国がしっかりと支援をすればいいわけですが、その支援とて、むしろ減っているような状況。間違っているではないかと!」 「『どっち向いて政治やってんねん!』と。ちゃんと国民の方を向いた政治をやってほしい。もっと本気でやってほしい。個々の議員の当選とか、自分の政党の党勢拡大ではなくて、国民に安心を届け、笑顔を届けるのが本来の政治家の仕事。それをやらずして、なんのための政治家かと」 「国民は一生懸命頑張っています。頑張っていないのは政治家です。ちゃんと政治家が、国民の方を向いて本気で政治をやるべきだと。そういった思いが本当に湧きあがったのが、今回の決断にいたった経緯であります」