フジテレビと親会社フジ・メディア・ホールディングス(HD)の定例取締役会が27日、東京・台場の同局で行われた。終了後にフジ・メディア・ホールディングスの金光修社長とフジテレビの清水賢治社長が報道陣の囲み取材に対応。金光氏は日枝久氏がフジサンケイグループの代表を辞任することを明かした。
この日、フジ・メディア・ホールディングスの公式サイトは日枝氏のフジテレビ相談役退任を発表した。金光氏は「日枝相談役は早い段階から経営の刷新に賛成しています。経営を刷新する方向については“任せる”と言っていました。私と清水が中心となってこの体制を考えた」と話した。
日枝氏が別の役職で残る可能性について「ございません」と否定。さらに、「グループのガバナンスに影響を与えるものではないですし、指示する権限を持っているわけではないのですが、ご本人からフジサンケイグループ代表は辞任するという申し出がありました」と、フジサンケイグループ代表の辞任も明かした。「連絡があったのは1カ月以内ですか?」と聞かれると、「そうです」と答えた。
先月の取締役会後の取材では、日枝氏が腰椎圧迫骨折で入院中であることが明かされていた。この日の取締役会への出席についても、「腰椎圧迫骨折で入院されていてまだ治っていないので入院をされています」とした。
“日枝帝国”とも呼ばれるフジサンケイグループ。日枝氏は1980年にフジの編成局長に就任。「楽しくなければテレビじゃない」のスローガンを掲げ、82年に「視聴率3冠」を達成。黄金時代を築き上げた。88年に社長に就任。グループ全体で絶大な権力を握ってきた。