「50代ニートです」という言葉とともに、コンビニ店内で撮影されている動画。撮影者の男性と見られる人物が商品であるスイーツを素手で掴むと、思いきり握りつぶし、グシャグシャになった商品を棚に戻す–こうした“迷惑動画”がInstagramに投稿され、物議を醸している。
【写真】コンビニ商品棚のネギトロ手巻きをグッシャグシャにする「自称50代ニート」の投稿。潰した後の商品を棚に戻す様子
問題のアカウントは2つ存在し、どちらもユーザー名とプロフィールは同じ(3月3日午前11時現在、以下同)。ひとつは、ファミリーマートの「ホイップメロンパン」やローソンの「手巻寿司 ねぎとろ」などを店内の商品棚から取ったその手で握りしめる動画を投稿しており、「手巻寿司 ねぎとろ」は再び棚に戻すところまで撮影している。
もう1つのアカウントでも、ファミリーマートの「直巻 和風ツナマヨネーズ」おむすびや「海老カツのトルティーヤ」、ローソンの「野菜ミックスサンド」や「しっとりふんわりバウムクーヘン」などを、やはり店内で手に取って握りつぶしている。
動画にうつっている商品の消費期限が今年2月になっていることから、直近に撮影された動画と見られる。
「動画の音声をオンにすると、商品を握る際に男性のうめくような声も聞こえてくる。こうした投稿のスクリーンショット画像がX(旧Twitter)上で拡散され、〈不愉快すぎる〉〈捕まってほしい〉との声が上がっています」(経済ライター)
SNS上の「迷惑動画」については、かねてより問題になっている。2023年には大手回転寿司チェーン「スシロー」で醤油ボトルの注ぎ口を舐める迷惑行為を撮影した動画が拡散され、炎上した。近年はそういった“炎上”を利用し、迷惑動画を故意に撮影・配信するアカウントも出始めているという。
「今回のケースも、炎上を意図的に狙った動画の可能性がある。ふたつのアカウントはともに、投資で稼いでいることを示すような動画を投稿一覧のトップに固定しており、さらに動画でも、最後に“スマホ投資”を紹介するカットが入っているものがあります。炎上で注目を集め、投資アカウントのほうへ誘導する、というのが真の目的である可能性もある」(同前)
いずれにしても、店内でのこうした撮影や投稿、そもそも商品を傷つける行為自体、許されるものではない。
実際に動画が撮影されたファミリーマート・ローソンはどのように考えているのか。ファミリーマートの広報部は「認識しております」とした上で、「大変遺憾であり、今後については店舗特定次第、警察への相談含め、厳正に対処してまいります」(担当者)と回答した。
またローソンの担当者は、「動画の存在については認識していますが、詳細については現在調査中です。詳細把握でき次第、警察への相談など厳正な対処をして参ります」とした。
当該のアカウントの動画投稿は続いている。対応が注目される。