昨年4月北海道旭川市で留萌市の女子高校生(17)が橋から転落させられ殺害された事件から10カ月。小誌は主犯格とされる内田梨瑚被告(22)が道警の警部補(のちに退職)と不倫関係にあったことなどを報じたが、その内田の“舎弟”とされ、殺人などの罪で起訴されている小西優花被告(20)の裁判員裁判が2月27日ついに始まった。
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「開廷前、旭川地裁には26枚の傍聴券を求め、150人ほどが並びました。午後1時半から始まった初公判で、白いストライプのワイシャツに黒いズボンを着た小西は、裁判長から『公訴事実と違うところはありますか』と問われ『間違いないです』と、起訴内容を認めた」(全国紙社会部記者)
内田被告(左)と小西被告
裁判の最大の争点は「量刑」だ。
「冒頭陳述で検察側は、小西が『中核的に実行し、内田被告と同等の役割を主体的に果たした』と主張。一方、弁護側は『結果の重大性を認識して生涯罪を償っていく覚悟』『客観的事実はすべて認める。ただ積極的ではなく従属的な関与だった』として情状酌量を求めました」(同前)
「週刊文春」は小西について小学4年時、いじめていた相手の顔面に濡れた雑巾を投げつけるなどして「学級崩壊」を主導したことを報じた。だが、その後いじめがきっかけで周囲から孤立。小西の知人が振り返る。
「昔はおとなしい性格でしたね。母子家庭で育ち、5歳ほど上の姉がいた。当時、母と姉は同じコンビニでバイトしていて、優花は廃棄の弁当などを食べにコンビニへ足を運んでいた。母親は優花には冷たく、家庭では『ブス』と呼ばれていたと聞いています」
旭川市内の高校に進学するも1年ほどで中退。その後はバイトで食い繋ぐ生活だったが、あまり長続きしなかった。逮捕前は、日焼けサロンでバイトをしながら市内のスナックに勤務するなど、さまざまな職を転々としていた。
「裁判では事件前後の内田とのLINEも明かされた。4月18日、内田が『捕まるとかあったら助けにこいよ』と送ると『そういうのやめてください、これで最後とか勘弁してください、バイバイしただけで泣きそうだから』と小西が返信。翌日、内田が『余裕、大丈夫だ、捜索願いも何もでてない、被害者の高校にも連絡したけど、何もでてないみたいよ』と送り『了解です』と小西が応じるやりとりもあった」(前出・記者)
28日の公判では、犯行当時、被告らが撮影した動画が裁判員に公開され、女子高校生が全裸で橋の欄干に座り「嫌だ」などと叫ぶ様子が明らかに。3月3日の証人尋問には、内田が出廷したが証言を拒否した。
前代未聞の残虐事件の判決は、3月7日に下される予定だ。
(「週刊文春」編集部/週刊文春 2025年3月13日号)