気づいた時には悪化が進んでいて、治らない可能性があるというのがイヤホンなどの使用による難聴です。WHO=世界保健機関も警鐘を鳴らしています。
【写真で見る】あなたはいくつ当てはまる?“イヤホン難聴”チェックリスト
小林由未子キャスター:WHOは世界の若者の約半数が“将来的に難聴になる危険性”を指摘しています。
1日あたりの許容範囲は▼大人80dB▼子ども75dBで、約5時間半以上聞いていると、ヘッドホン・イヤホン難聴になる危険性が高いということです。
大人80dBというのは、ドアベルの音くらいです。通常の会話が60dBなので、音量を上げてしまうと超えてきそうです。
【騒音(dB)の目安】(WHO世界保健機関 HPより)140dB 航空機の離陸音100dB ヘアドライヤー80dB ドアベル60dB 通常の会話「イヤホン難聴」とは長時間、大きな音を聞き続けると、耳の音を伝えるための細胞が壊れて聴力が低下する病気です。
富山赤十字病院耳鼻いんこう科部長赤荻勝一医師によると、発症するとお年寄りの難聴と違い、「会話全体が聞こえなくなるのではなく、高音が聞こえにくくなる。会話は聞こえるので、気が付きにくい。そのままにして中高年になると細胞が固まって治らないことが多い」ということです。
小林キャスター:“イヤホン難聴”チェックリスト(日本耳鼻咽喉科頭頸部外科学会HPより)は以下の通りです。
□よく電車の中で音楽を聴く□大音量で音楽を聴くのが好き□ノイズキャンセリング機能がないイヤホンを使っている□長時間のオンライン会議・授業に参加する□イヤホンで音を聴きながら寝る習慣がある当てはまる項目が1つ以上あれば、難聴になる可能性があるといいます。さらに注意すべきサインは…
1.耳が詰まる2.音が響く3.聞こえにくい赤荻医師は「体温計の終了音が聞こえなくなったら要注意。ただ早い段階で治療すれば治すことができるので、何か異常を感じたら受診してほしい」としています。
小林キャスター:“イヤホン難聴”にならないようにするための対策です。
・ノイズキャンセリング機能がついたイヤホンを使用周囲の騒音をカットし、大音量を防止
・ドライヤー使用時に耳栓音を軽減する効果があるまた、エンタメ業界で取り入れているのが「Wicanエンタメ観賞用イヤーマフ」。(※医療用ではありません)リアルな音楽体験と耳への配慮を両立することを目的に設計されているもので、音楽ライブでの貸し出し、アイスリンクショーで販売されているケースもあるということです。
また、iPhoneには「ヘルスケア」というアプリがあり、ヘッドフォンの音量をチェックすることができます。1日平均どのぐらいのデシベルの音楽を聞いているのかが記録されているので、これを参考にしても良いかもしれません。