スポーツ紙「日刊スポーツ」で、先輩記者に暴行されたことを社員が会社側に訴え出ていたことが週刊文春の取材でわかった。
【画像】ワイセツ動画トラブルも…日刊スポーツであいついで発覚する“悪質パワハラ”の記事を画像付きで読む
文藝春秋
日刊スポーツ(以下、ニッカン)は、1946年に創刊された国内初のスポーツ紙。ニッカンは発行部数「スポーツ紙No.1」(広告資料より)とされ、スポーツニッポン(スポニチ)とともに業界をリードしてきた存在だ。しかし、悪しき体育会系の文化を色濃く残しているという。
「特に伏魔殿となっているのが野球部。ネタを取ってくる記者は何をやっても許されるのが伝統で、一般的にはパワハラとされる言動も看過されてきました。社外にいてもその被害の声が聞こえてくるほどです」(他社のスポーツ紙記者)
今回、判明したのが、先輩記者から暴行を受けた記者が会社へ被害を訴え出ていた事実だ。ベテラン記者はこう語る。
「2024年の春季キャンプのことです。A記者とB記者が後輩記者を連れて3人で那覇市内の居酒屋に飲みに行った。日付も変わり、疲れていた後輩記者が帰ろうと挨拶をするとA氏から殴られ、B氏から蹴られたんだそうです。痛みがひかず、病院に行ったら肋骨にひびの疑いと診断されたといいます。会社に報告したが対応はされなかった。その後、被害者である後輩記者は休職。担当を外されることとなった」
この被害に遭った後輩記者に電話で聞いた。
──A氏とB氏から暴力を受けた?
「あ~……。実際にあったのはあったのですが詳細は言えないので。すみません、会社にお願いします」
A氏とB氏の携帯を鳴らしたが、応答なし。日刊スポーツ社に聞くと、こう回答した。
「詳細についてはお答えを差し控えます。問題が起きた場合には適切に対応しています」

だが、A氏とB氏が関わったパワハラ事案はこれだけではない。
「A氏とB氏の2人は侍ジャパン担当記者でしたが、昨年11月のプレミア12の決勝戦後に“ワイセツ動画トラブル”を起こしていたのです。その内容は2023年に発覚した楽天・安樂智大のパワハラ問題と同じような構図で、耳を疑いました」(同前)

果たして何が起きていたのか――。
2月26日(水)12時配信の「週刊文春 電子版」および2月27日(木)発売の「週刊文春」では、A氏とB氏が関与したワイセツ動画トラブルの詳細、A氏とB氏への“温情采配”、ニッカン野球部に継承されてきた悪しき文化などを詳しく報じている。
(「週刊文春」編集部/週刊文春 2025年3月6日号)