元衆議院議員の金子恵美氏が26日、フジテレビ系「めざまし8」で、自公維が高校無償化で合意したことについて「言葉は悪いが、教育行政を人質にして予算を取ったと私は思っている」と発言した。
番組では、高校授業料の無償化で自公維が党首間で合意したことを取り上げた。25年度から全世帯を対象に就学支援金を支給するというもので、私立に通う場合でも就学支援金の上限を引き上げるという。
これに金子氏は「私も教育の機会が広がることは大賛成」と前置きした上で、「与党としては予算成立が第一と言うことも分かるが、今回、審議が十分ではないと思うので、言葉は悪いが教育行政を人質にして予算を取ったと私は思っている、自民党側が」との考えを述べた。
すでに大阪、東京では実質無償化を実施しているが、「大阪で起きている公立への影響。全国に横展開したときにどうなるのか」と、公立が定員割れしていることが地方でも起こった場合の影響は調査しているのか?などと指摘。
また「教育ということで言えば、人づくりだし社会を支える人材育成」だとし「そう考えると普通科だけじゃなく。むしろ人出が足りない分野の専門職、手に職を付ける分野を勉強する人に手厚くするのも、国がやる一つの政策だとも思う」と、普通科以外の学校にももっと支援を手厚くするべきとも訴えた。
また、家庭の事情で16歳で働かなければならない家庭については「16歳から社会に出て働いているお子さんがいるとしたら、その方達は納税するのに、所得が多い家庭ですでに私立に行っている、そういうご家庭に税金を投じる…。大人の公平性がないというより、子供において16歳から納税しているお子さんと、そうではない家庭に税金を投じることの不公平感も問題があるとか…。議論をしたら切りがない」ともコメント。
自民党内でも「これに対して問題意識を持っている人はいっぱいいる」とし、議論が少ないまま「予算を急いだのはどうなんだ」という声もあると話していた。