荷物を玄関先などに置いてもらう「置き配」ですが、荷物を投げ入れられて壊れてしまったり、荷物が盗まれたりする置き配トラブルが今、増加しています。
荷物を対面ではなく、玄関先など指定した場所に置いてもらい、受け取る「置き配」。しかし今、「置き配」を巡るトラブルが増加しています。
家の前に白い車が到着。配達員が現れると、門の外から荷物を投げ入れました。玄関先には郵便受けも設置されていますが、配達員は門の中に入ろうともせず、投げ入れると、荷物は回転して玄関前に落ちました。
およそ3万円で購入したパソコン用メモリーは、破損して使えなくなってしまったといいます。購入元からは同じ商品が送られ、補償されましたが…。
置き配完了を知らせるメールで送られてきたのは、玄関前に斜めに置かれた荷物の写真。段ボールの角は潰れてへこんでしまっています。
防犯カメラの映像には、白い車が自宅前に止まり、白いTシャツを着た配達員が荷物を持ってやってきます。
すると、雪よけ用の扉を開け、スマホを操作しながら荷物を投げ捨てる姿が。メールに送られてきた置き配完了を知らせる写真は、この時、スマホで撮っていたと思われます。
商品の中身は、およそ4万円するタブレット端末。幸い、起動させると電源も入り、不具合なく使えたといいますが…。
ビリビリに破られた茶色い紙袋。隣には強引に開けられたとみられる商品の箱が捨てられています。広島県に住む男性が被害に遭ったのは、置き配トラブルの盗難です。
日頃から置き配を利用していた男性は、15本入りのプロテインバーを購入。帰宅してみると、荷物の袋が破られ、中の商品が盗まれていたといいます。
盗難被害は愛知県でも起きました。
およそ1万円の低温調理器を購入し、置き配での配送にしていた女性。注文履歴を確認すると「お届け済み」となっていましたが、荷物は置かれていませんでした。
女性の自宅には宅配ボックスがないにもかかわらず、配送業者からは「宅配ボックスにお届けさせていただきました」との記載が。配送業者に問い合わせると、「荷物は確実に配達した」との返答があったといいます。
実際に、玄関に取り付けられたインターホンモニターには、荷物の配送がされたという日時に配達員が自宅を訪れていたことが記録されていました。
女性は警察に被害届を提出。購入元から商品の金額と同額のポイントが返されたといいます。
荷物の誤配達などを防止するため、日本郵便が配達を委託している業者と作っていたあるルール。それが、違約金制度です。
違約金の目安は、「誤配達」1件5000円、「たばこの臭いのクレーム」1件1万円などです。
しかし、郵便局ごとに違約金の額を判断することを認めていたため、「たばこクレーム」1件10万円の違約金を提示する郵便局もあります。
日本郵便によると 集配業務の品質向上を目的に単なる改善要請では改善されない場合もあるとし、2003年から違約金制度を導入。埼玉県内の郵便局から配達を請け負う委託業者は次のように話しました。
違約金の制度自体は違法ではありませんが、公正取引委員会は去年6月、違約金額が不当に高額で十分な説明なく徴収したとして下請法違反を認定。日本郵便を行政指導したことが分かりました。
日本郵便は、徴収する違約金について4月をめどに統一し、現在の額より下げる予定だと明らかにしました。
(「羽鳥慎一 モーニングショー」2025年1月14日放送分より)