たまたまスーパーを訪れたタイミングで値引きが開始されたのであれば、値段が下がった商品を買うことはマナー違反になりません。では、事前に欲しい商品を確保しておき、値引きシールが貼られるまで店内で待っていた場合はどうなるのでしょうか?この場合、値引きしてもらう手段の1つとして考えられるのは商品の交換です。事前に欲しい商品をカゴに入れた状態で店内に滞在し、割引になったタイミングで値引きシールが貼られた商品と入れ替える方法ですね。スーパーでは基本的に一度カゴに入れた精算前の商品を棚に戻してはいけないという決まりはありません。そのため、事前にカゴに入れていた商品を棚に戻して、割引になった別の商品をカゴに入れることはルール上、問題ないでしょう。しかし、買うつもりがないのに複数の商品を確保して後から戻す、カゴに入れていたことで傷んでしまった商品を売り場に返すのは迷惑行為となってしまいます。
値引きシールが貼られるタイミングで、カゴに入れた商品にもシールを貼ってもらうように店員さんに頼む行為も考えられます。店員さんの厚意でシールが貼ってもらえることもありますが、必ずしも貼ってもらえるとは限りません。なぜなら、スーパーの値引きシールは売れ残りを解消するために貼られるからです。すでにカゴに入っている商品にシールを貼ることで、他の客と不公平感が出る可能性もあります。スーパーは商品の売れ行きや消費期限を考えて値引きシールを貼っています。そのため、本来であれば値引きにならない商品に値引きシールを貼るように交渉したり、初めから値引きシールを貼られることを見越して商品をカゴに確保したりしておくことは迷惑行為となるでしょう。
値引きのタイミングを待ってスーパーに長時間滞在している人もいます。値引きシールを貼るタイミングを待ちつつスーパーを徘徊しているだけなら、迷惑行為とは言い切れません。スーパー側は客が値引きを待っているのか、ゆっくり買い物しているだけなのかは判断できませんし、値引きを待っている間に他の商品が気になり、結果的に多くの品を購入して売り上げが上がることもあると考えられるからです。とはいえ、値引きシール狙いで何時間もスーパーに滞在するのはやはりお店にとって迷惑ですし、おすすめはできません。ましてや総菜コーナーの前に陣取ってスマホをいじっていたり、店員に「いつ値引きシールを貼るのか」と何度も問い合わせたりするのは、立派な迷惑行為です。値引きシールが貼られた商品をゲットしたい人は、なるべく夕方から閉店間際のシールが貼られるタイミングを予想してスーパーを訪れてみてください。
値引きシールが貼られる前に複数の商品を確保しておいて後から返したり、値引きシールを貼るように店員さんにしつこく交渉したりすると迷惑行為となってしまう可能性があります。買おうと思っていた商品がお得に買えるとうれしいですし、カゴに入れた商品がレジに行く前に割引になっていると、なんだか損した気分になってしまうのも分かります。ただ、節度を守って買い物したいですね。執筆者:FINANCIAL FIELD編集部ファイナンシャルプランナー