自民党の佐藤正久参議院議員に「安倍晋三を倒すことができました」「今度は、あなたの番です」などと殺害を予告する文書を送ったとして、高校教師の男が逮捕されました。
脅迫の疑いで逮捕されたのは、北海道雄武町の道立高校の教員・池村啓容疑者(65)です。
池村容疑者は2022年7月下旬、佐藤正久参議院議員の参議院会館の事務所に殺害を予告する文書を送って脅迫した疑いがもたれています。
警視庁によりますと、文書には安倍晋三元総理を殺害した罪に問われている山上徹也被告に対し、佐藤議員が自衛隊で銃の作り方や使い方を教えたとしたうえで、「おかげで安倍晋三を倒すことができました」「今度は、あなたの番です」などと記されていました。
また、差出人として、実在する北海道議会議員の名前をかたっていたということです。
北海道の公立高校の教職員関係者からの犯行とみられることが判明し、警視庁が4500人にのぼる教職員関係者を調べたところ、池村容疑者が浮上したとしています。
安倍元総理は、おととし7月に奈良市で演説中に銃撃され死亡していて、佐藤議員への脅迫はその直後のことでした。
池村容疑者は、「日本国憲法を軽視し、基本的人権の尊重をないがしろにする言動や態度に立腹した」などと容疑を認めているということで、警視庁は別の複数の国会議員に対する余罪があるとみて調べています。
佐藤議員は「山上哲也が自作の銃で安倍先生を殺害したのは今でも忘れることができず、今も強い憤りを感じています。私は自衛隊にいて銃の恐ろしさを知っていて、演説中に撃たれるのではないかと強い恐怖・不安を感じました。殺害予告はあってはならないことです。厳しく処罰してほしい」とコメントしています。