埼玉県川口市仲町で9月29日午前5時半ごろ、一方通行路を逆走してきた暴走車が交差点で乗用車と出合い頭に衝突、双方が大破した。この事故で乗用車を運転していた同市の会社役員、縫谷茂さん（51）が死亡、県警川口署は逆走で衝突した車を運転していた同市の中国籍の無職男（18）を酒気帯び運転と過失運転障害の現行犯で逮捕、容疑を危険運転致死に切り替えて調べを進めている。男の車には知人2人が同乗していたが、事故直後に現場から逃走、同署が行方を探している。
【閲覧注意】衝撃の事故の瞬間をとらえた動画
「集英社オンライン」編集部は事故現場周辺を丹念に取材し、複数の貴重な映像を入手した。ある映像では、事故の衝撃で物すごい音で吹き飛ばされた小型の白いレンタカーがカメラの前に現れ、煙をあげて停まる様子が記録されていた。
車のドアが開かないのか、助手席の男性が窓から外に出ると、続いて運転席の男性と後部座席の男性もゾロゾロと出てくる。運転席の男は逮捕された18歳の中国籍の男性とみられる。男たちは何かを話しながら自分たちが乗っていた車の様子をみるものの、被害者となった縫谷茂さんの様子を気にする様子もなく何事もないように事故現場と逆方向にスタスタと歩いていった。
その後、運転していた18歳男性だけが事故現場に戻る様子が収められていた。近隣住民は「あまりにも堂々としていて、彼が事故を起こした本人とは思わなかった」と当時を振り返る。
さらに別の定点カメラの映像では、複数の警察官が現場検証をしたり運転手の男を取り調べたりする様子や、事故に驚いた近隣の住民が不安そうに現場を見つめる様子が確認できた。取り調べに淡々と応じている運転手の男性だが、検査の結果、酒気帯び運転だったことが判明し、過失運転傷害の現行犯で逮捕された。県警は、容疑を危険運転致死に切り替えて調べを進めており、同乗者2名の行方も探しているという。
取材・文／集英社オンライン編集部ニュース班