元日本テレビで政治ジャーナリストの青山和弘氏が29日、ABEMA「ABEMA的ニュースショー」(日曜正午)に生出演し、石破茂新総裁(67)が選出された27日の自民党総裁選の投票で起きた衝撃の事態について解説した。
史上最多9人が立候補した乱戦は、石破氏、高市早苗経済安全保障担当相(63)、小泉進次郎元環境相(43)による三つどもえの争いに。1回目の投票で過半数を獲得した候補はなく、上位2人の決選投票で、石破氏が高市氏を逆転で破り、新総裁に選出された。10月1日の臨時国会で首相に就任する。
激しい上位争いを横目に、驚きをもって伝えられたのが、加藤勝信元官房長官の票数。20人の議員の推薦を取り付けて立候補したはずだったが、ふたを開けてみれば議員票は16票にとどまった。
この事態に、「FUJIWARA」原西孝幸は疑問を口にした。「一番びっくりしたのは、加藤さんの、推薦人20人いて16票って。こんな日本全国が見ているところで、話題になってる。それこそ道義的責任って発生するじゃないですか?」と目を丸くし、「国会議員の方って分かってますよね?誰が(裏切ったか)…」と続けた。
青山氏は「だいたい分かっています」と認め、裏事情を解説した。「加藤さんは最初から、決選投票に残れそうもないとなった段階で、“君は加藤さんの推薦人だって分かっているんだけど、うちが決選(投票)に残るためには最初からこっちに入れてくれ”という切り崩しが…」。原西から「1回目に行く理由がないじゃないですか?」と質問が飛ぶと、青山氏は「決選に残らせるためなんですよ」と返答。「たとえば小泉陣営は、3着で終わっちゃったら(ダメ)。それで“絶対悪いようにはしないから。加藤さんにも言わなくていいから、最初からうちに来い”という切り崩しが、前夜とかに激しく行われている」と暴露した。
選挙当日には出陣式を行い、加藤氏の陣営でも支援者にカツカレーを振る舞った。青山氏は「カツカレーはほぼなくなっていたので、裏切り者が出た」と指摘しつつ、「ただ、出すぎですね」と首をひねった。