政治アナリストの伊藤惇夫氏は29日放送のフジテレビ系「ワイドナショー」に出演。自民党総裁選の決選投票で、石破茂氏が大逆転で高市早苗氏を破った“決め手”を指摘した。
高市氏は1回目の投票で、9人中トップの181票で1位となりながら、決選投票では194票。一方の石破氏は154票で2位だったが、最後は215票を集めた。
MCの東野幸治は「決選投票で、(議員票が)高市さん173票、石破さんが189票。石破さんは1回目の投票46票で、かなりの上積みでございますけど。これはやっぱり高市さんが総裁になることによってのハレーションであるとか、支持率が下がるとか、選挙のことを考えるとこういうことになったということですか?」と尋ねた。
伊藤氏は「そうですね…。別の言い方すると、嫌われ合戦になった。石破さんにこれだけの票が入ったっていうのは、1回目の投票で3位以下になった人の票のかなりの部分が石破さんに流れたということになります」と解説。「小泉進次郎さん、後ろに菅さんがいるとか言われてますけど。河野(太郎)さんであるとか、林(芳正)さんとかってことですか?」と東野が重ねて尋ねると、「さっき、終わった後に自民党のあるベテランの方と電話で話をしたんですけど。『今回は決選投票では派閥の縛りはあんまり効かなかったね』という言い方をしてました。親分が『こっちに入れろ』って言っても、『はいはい、分かりました』と言いながら違う人に入れる」と裏話を明かしていた。
続けて「例えば高市さんが嫌われた理由のひとつは、靖国神社を参拝すると明言されたこと。これやっちゃうと、日中関係がますます険悪になるし。それから、日韓関係に亀裂が入る。そうするとアメリカが怒る」と分析した。