一般にもだいぶ浸透してきた“推し”や“推し活”という言葉。ファンが応援する対象が推しで、応援のための活動が推し活である。ただ、カジュアルに行われる推し活の中には問題視されるようなものもあり、最近だと、とあるハンドメイド作家がX(旧ツイッター)上で公開した“推し活グッズ”が物議を醸しているようだ。
【写真】「さすがに不謹慎」まるで遺影…物議を醸している“推し活”グッズ
当該の作家は8月21日、《新作デコケース》の販売を告知。推しの写真やイラストをデコレーションしたケースに入れて持ち歩いたり、SNSにアップしたりすることも推し活のひとつだが……。
その《新作デコケース》は“遺影の額縁”を思わせるデザインとなっており、《『推死』 推しが死んだ、もしくは推しの死が確定した方、推しを追悼したい方などにおすすめです。バッグチャームverもあるので外出先でも気軽に推しを悼むことができます》と説明されている。
また、同日のポストで《遺影デコケース『推死』 着画はこんな感じです》と、人気漫画に登場するキャラクターのカードをセットしたイメージ画像も公開された。
X上には2次元、2.5次元、3次元などさまざまな推しを持つネットユーザーも多いが、
《さすがに不謹慎》
《推しの死をここまでネタとして消化できるやついる?》
《気軽に推しを悼むって発想が私には怖すぎる》
《個人がこそこそ作って家に飾ってんなら好きにしろって話だけど公共の場にこんなん持ってこられてそのキャラ知ってる人間が気分良いわけないだろ》
《誰でも思いつきそうなのにやっていない事というのには理由があるんですよ。と思った》
《普通に悲しくなるからやめて欲しい。モラルもクソもない》
といった声が続出。中には、《どんなケースに何入れても自由》という意見もあるが、大半がネガティブな感情を抱いたようだ。
こうした“死をネタにする”という行為は推し活だけの問題ではない。SNSが普及してきた中で、なんでも投稿のネタにしてしまうネットユーザーが物議を醸すことは多々ある。
2022年には、一般女性が“亡くなった祖父”の傍らでダンスを踊る動画をTikTokにアップし、話題になった。当時、動画に対して《すごく嬉しいだろうな、おじいちゃん》との声もあったが、《ジェネレーションギャップがすごすぎてついていけん…》などと困惑するネットユーザーも少なくなかった。
本人たちがネタにしているつもりはなく、心の底から死を悼んでいるのだとしても、SNS投稿やグッズ化すると結局、“軽率な行動”“自分をアピールしている”と捉えられてしまうのかもしれない……。