愛知県蒲郡市で27日夜に発生した土砂崩れでは、家族5人がいた木造2階の住宅1棟が巻き込まれて倒壊した。
28日夜までに4人が救助されたが、2人が死亡し、1人と連絡が取れていない。自衛隊や消防、警察などが29日未明も捜索を続けている。
市災害対策本部などによると、土砂崩れは27日午後10時10分頃に発生。5人のうち、28日未明から夜にかけて40歳代の姉妹2人と70歳代の母親、30歳代の息子とみられる男性が救出されたが、母親と男性はその後死亡し、姉妹は重軽傷を負った。70歳代の父親の安否が分かっていない。5人は1階にいたという。
父親のいとこの男性(76)(愛知県岡崎市)によると、この家はミカン農家で、崩れた斜面は竹林を開墾したミカンの段々畑だという。男性は「今年は電動の剪定(せんてい)ばさみを新調して張り切っていた。あの山が崩れるなんて」とショックを受けた様子だった。
現場は、JR東海道線三河塩津駅から北約2キロの山あいに民家が点在する地域。