埼玉県の住宅街で、栽培されていた野菜を盗む女が防犯カメラにとらえられた。女は、他人の花壇から複数回にわたり野菜ドロボーを繰り返していたとみられている。「頭に来ていた」と話す住人は、一部始終を撮影し、自ら女を確保したという。
埼玉・川口市の住宅街で8月5日午前4時半ごろ、1人の女が犬を連れて現れた。
女は散歩しているかと思いきや、なぜか住宅にある花壇の方へ近づくと、次の瞬間、植え込みに手を突っ込み、何かをもぎ取った。
花壇があった住宅の住人によると、盗まれたのは栽培しているキュウリとナスで、「頭に来ていたのでカメラを設置して、捕まえてやろうという気持ちだった」という。
女は、他人が丹精込めて育てたキュウリなどを、持ち去る”野菜ドロボー”だったのだ。
被害者によると、同じ女とみられる犯行は、約1カ月前からあったという。最初は、人目を気にするよう慎重に盗んでいたが、初犯から4日後には腕を上に伸ばし、ナスとみられる野菜を勝手に収穫していたという。
さらに、かばんに若干の余裕があったのか、女は花壇へ戻ってもう一度、野菜をもぎ取った。
女は盗みの味を占め、その後も現れ続け、犬を連れて、旬の野菜を大胆に盗んでいった。
被害に遭った住人は、「もう本当に許せないという気持ち。野菜を取ったのを確認した段階で、玄関を出て…」と確保へ向かった時の状況を説明した。
幾度となく現れる野菜ドロボーに、住人は犯行の瞬間を押さえようと、盗まれた映像をスマホで確認し、一部始終を撮影しながら犯人に直撃した。
撮影された映像には、住人が「おはようございまーす!何で声かけられたか分かるね」と野菜ドロボーに話しかけ、野菜ドロボーの女が「ええ。すいません」と謝罪する様子が映っていた。
さらに住人が「すいませんじゃないよ。警察呼ぶから」と話すと、女は「ごめんなさい」と謝罪を繰り返した。住人は、「ごめんなさいじゃない。待ってて呼ぶから」と一喝し、その場で警察に通報した。
まもなく警察が駆けつけると、野菜ドロボーの女は、警察官にも「どうしたの、それ。ダメだよ」と怒られていた。
住人によると、野菜を盗んだ女は80歳で、野菜を盗んだことを認め、「出来心だった」などと話したという。
被害に遭った住人は、「捕まって本当に安心した。数時間後に警察から、盗まれたナスを返却しますということで」と語り、胸をなで下ろしている。
警察は、窃盗の疑いで捜査を進めるとともに、女に余罪があるかも含めて調べを続けている。(「イット!」 8月13日放送より)