記録的な大雨となった山形県新庄市で警察官2人がパトカーごと流され行方不明となった事故で、きょう午前、警察官とみられる男性が見つかり、死亡が確認されました。現場ではもう1人の警察官の死亡も確認されていて、「パトカーごとながされている」と報告する2人の通話記録も明らかになりました。
新庄市で警察官2人がパトカーごと流された現場では、おととい、1人が見つかり、警察はきのう、死亡したのは当時巡査長だった26歳の玉谷凌太警部補と公表しました。
そして、きょう午前、新たに1人が見つかり死亡が確認されました。服装などから、行方不明になっている20代の巡査部長とみられています。
警察への取材で、パトカーが流された当時の状況がわかってきました。 記録的大雨となっていた25日夜、玉谷警部補と巡査部長の2人が乗ったパトカーは救助要請を受け、新庄市本合海に向かっていました。
現場付近は浸水が予想されたものの、2人の乗ったパトカーにライフジャケットはなく、警察署はライフジャケットを積んだ車を出し2人と合流を目指しました。しかし、その後続車は土砂崩れに巻き込まれ合流できず、2人にライフジャケットは届きませんでした。
その後、玉谷警部補から通報が。45秒間の通話のうち、聞き取ることができたのは「パトカーごと流されている」、この言葉だけだったということです。そのおよそ30分後、巡査部長から「パトカーから出たが流されている」と通報があり、その後、行方が分からなくなっていました。
玉谷警部補について、山形県警は「責務を全うしたもので全警察官の鑑」などとコメントしています。