去年6月、横浜市鶴見区で女子大学生を包丁で刺して殺害した罪に問われている元交際相手の男。きょう、初公判で起訴内容を認めました。
裁判長「間違いありませんか」伊藤龍稀被告「ないです」
起訴内容を認めた伊藤龍稀被告(23)。席に戻ると涙を流し、からだを震わせていました。
伊藤被告は去年6月、鶴見区のマンションで元交際相手の大学1年生・冨永紗菜さん(当時18)の首や胸、腹を包丁で刺し、殺害した罪などに問われています。
きょう午前、横浜地裁で開かれた初公判で検察側は…。
検察側(冒頭陳述)「伊藤被告が冨永さんに暴力をふるい、別れては復縁することを複数回、繰り返していた」
検察側によりますと、冨永さんは事件の1週間前に別れを決意しましたが、伊藤被告は聞き入れませんでした。
事件前日の夜、冨永さんのアルバイト先の飲食店に押しかけた伊藤被告。冨永さんとその父親から復縁の可能性がないことを伝えられると…。
伊藤被告(検察側の冒頭陳述)「包丁で脅せば、復縁に応じるかもしれない。ダメなら殺そう」
そして、事件当日。伊藤被告の車のドライブレコーダーには、こんな“独り言”が記録されていました。
伊藤被告(ドライブレコーダーの記録)「必ず刺さないと。未遂で終わったら被害者がハッピーになるだけ」
きょうの裁判では、冨永さんの母親の供述調書も読み上げられました。
冨永さんの母親の供述調書「優しくて、おしゃれが大好きな女の子。自慢の娘でした」
4人きょうだいの末っ子だった冨永さん。「どうすれば娘を助けることができたのか」、母親はこんな思いを抱えています。
冨永さんの母親の供述調書「犯人のことは絶対に許しません。最も重い刑罰を与えてほしいです」
一方、伊藤被告側は「殺人は予定しておらず、突発的だった」と主張。裁判は今後も続き、今月21日に判決が言い渡される予定です。