お金に関してまともな考えができなかったのです

「うちは普通でよそがヘン」母が亡くなり、自分の家が普通じゃないと知った日

子どもの人生を勝手に支配しようとしたり、暴力を振るったり、価値観を一方的に押し付けたり…。そんな「子どもに悪い影響のある親」を、通称「毒親」といいます。

毒親に育てられた子どもたちにとっての悲劇は、「家族ってこんなもの」「これが当たり前のこと」と認識しながら育ち、いつしか「自分が悪い」「自分が変なのだ」と思い至ってしまうこと。

親に苦しめられる生活の中で、それでも押しつぶされなかった人々がいます。自身も毒親に育てられたという漫画家の菊池真理子さんが、そんなサバイバーたちにインタビュー。大人になってからは「自分も親のようになるのではないか」という連鎖におびえながらも、毒親のもとからサバイブした人々のエピソードをお送りします。

※本記事は菊池真理子著の書籍『毒親サバイバル』から一部抜粋・編集しました。

■◆石山良一の場合

石山良一の場合

給食費が支払われてないって先生が…

給料渡しなさい

働かないだらしない母がイヤでした

…あんたたちが死ぬまで面倒はみるよ

身近すぎて何の抵抗もないんです…

金を渡さないという選択肢は消えていました

今なら逃げられる

自分に金使ったこと1回もないのにな

みんな苦労させられたんだもの

初めて自分にお金を!

著=菊池真理子/「毒親サバイバル」