福岡県大牟田市の国立病院機構大牟田病院で、男性職員5人が身体に障害がある入院患者11人に対し、下半身を触るなどの性的虐待が疑われる行為を繰り返していたことが分かった。
病院は障害者虐待防止法に基づき、患者の障害福祉サービスの支給を決定した自治体に通報した。
病院によると、昨年12月19日に女性患者から「介護職員から下半身を触られた」との訴えがあった。聞き取り調査の結果、男性の看護師と介護職員計5人が入院患者の男女11人に対し、陰部を触るなどの行為をしていた疑いがあることが判明。11人の中には、筋肉が徐々に弱っていく国指定の難病「筋ジストロフィー」の患者もいた。
1日時点で11人のうち6人(女性4人、男性2人)について、通報を受けた自治体が「虐待があった」と認定したという。病院は取材に対し、「職員の倫理観が欠如していた」とし、2日に記者会見を開いて詳細を説明するとしている。
川崎雅之病院長は1日、「深くおわび申し上げる。第三者委員会で、徹底した原因究明と対策を講じるよう進めていく」とのコメントを出した。