正常な胃をがんと誤診され、全て摘出されたとして、熊本市の女性が、がんと診断した医師などに対し損害賠償を求めた裁判で、熊本地裁は5月10日、病理検査した医師に約1250万円の賠償を命じる判決を言い渡しました。
訴状などによりますと、女性は2015年、胃の調子が悪く熊本市の病院を受診しました。病理検査した神戸市の医師が診断書に「小さながん腫細胞(低分化型腺がん)」などと記載しました。これをもとに女性は熊本市医師会が運営する地域医療センターで胃を全て摘出する手術を受けましたが、手術の後、胃の組織にがんがないことが判明しました。女性は消化吸収障害などの後遺症に悩まされているとして、病理検査した医師や熊本市医師会などに対し、合わせて約3500万円の賠償を求めていました。5月10日、熊本地裁の品川英基裁判長は「胃がんと確定して診断した過失がある」として、病理医に約1250万円の支払いを命じました。一方、熊本市医師会などへの請求は棄却しました。