さらば、ガンダム─。横浜港・山下ふ頭(横浜市中区)に設置され、国内外の来場者を楽しませた「動くガンダム」が31日、公開を終了した。同日夜には「グランドフィナーレ」イベントが行われ、ガンダムシリーズの生みの親、富野由悠季監督も来場。駆けつけたファンら約1500人とともに最後の勇姿を見届けた。
アニメ「機動戦士ガンダム」の放送開始40周年記念の一環として、2020年12月に施設「ガンダム ファクトリー ヨコハマ」がオープン。展示された動くガンダムは、作中と同じ高さ約18メートル、重さ約25トンの実物大で、ハンド部分のほか腕や足など24カ所の関節が可動し、人気を集めた。
最終日のイベントに登壇した富野監督は「膨大な数のスタッフが汗水を流して努力したおかげで実現した。もっと重要なのは来てくれた皆さんがいたから」と感謝を伝えた。「最後の起動実験」と称し、ガンダムがゆっくりと歩き出し、右手を頭上に掲げて空を指さすポーズを決めると、花火が盛大に打ち上がった。
当初は22年3月で終了する予定だったが、継続を望む声などから2度延長。今年2月には累計入場者数が150万人を超えた。“任務”を終えたガンダムは解体される予定。