大事件ばかりがニュースではない。身近で巻起こった仰天ニュースを厳選、今回は「ゴールデンウイーク」にまつわる記事に注目し反響の大きかったトップ10を発表する。第6位の記事はこちら!(集計期間は2018年1月~2023年12月まで。初公開2022年8月14日 記事は取材時の状況) * * *
クルマ好きの腕時計投資家、斉藤由貴生です。私はほぼ毎日クルマで移動するという生活を送っているのですが、なるべく渋滞は避けて通るようにしています。もちろん、誰もが渋滞を避けて生きているというわけではなく、場合によっては渋滞覚悟でクルマを走らせるシーンもあることでしょう。
日本人の休暇は、正月、GW、お盆と年3回あるといえますが、それがまさに大渋滞の時期でもあります。というわけで、渋滞のメカニズムについて考えてみたいと思います。
◆二車線を完全に塞いだノロノロ走行
よく渋滞は、「ブレーキを踏むクルマ」に原因があるとされている記事を見かけますが、先日私は、“ブレーキ踏むクルマ原因説”に疑問が生じる事態に遭遇しました。
そこは、約3km程度にわたって橋の上を通る国道だったのですが、信号機がないために、普段は流れがとても良い道であります。また、直線で見晴らしも良いために、スピードを出すクルマが多く、右側車線の実勢速度は90km/h程度となっていることも珍しくありません。
そのような道で、右側車線をノロノロと走るトラックがいたのですが、そのトラック、単に遅く走るだけでなく、スピードが安定しないという問題を抱えていたのです。その時、私は、スタバ片手にのんびり走ろうと思っていたため、左側車線にいたのですが、ノロノロ右車線を走るトラックに遭遇。「あれじゃ、後ろが詰まるな」と思ったとおり、見事にトロいトラックの後ろは行列状態となっていました。
ちなみに、左側車線を走る私の前には、軽キャンピングカーが存在。それもまた、速度が出ないクルマのため、時速40km/hぐらいで走っていたわけですが、そちらは一定速度&左側車線なので、特に問題はないといえます。ただ、そのために、左側も右側も詰まっているという始末。トロいトラックと軽キャンピングカーの前は、ガラガラ状態であるのに、その後ろにクルマがぎっしりという状態になっていたわけです。
そうなると、トラックか軽、どちらかをかわすことができれば、一気に空いている道を快適に走れる状態。飛ばしたい人は、躍起になってトラックを抜こうとするでしょう。すると、トラックの後ろにベタ付したクルマが、ブレーキを踏んでばかりとなり、これが渋滞の要因の1つとなりうるかもしれません。
が、トラックの後ろにいたクルマは、意外にもイライラした様子はなく、車間距離をしっかり空けている状態でした。つまり、そのクルマは、まさに渋滞吸収車の役割をする“優良ドライバー”といったことになります。
◆謎タイミングの減速が発動
けれども、そのクルマ、結局はトラックに追いついてしまい、ブレーキを踏んでしまったのです。
それはなぜ起こったか。理由は簡単で、トロいトラックが、謎タイミングのアクセルオフをしたからです。時速40km/hで軽キャンピングカーの後ろを走っている私は、トロいトラックを発見した際、「みんな軽キャンピングカーの前から抜くのだろう」と思っていました。けれども、なんとトロいトラックは、軽キャンピングカーの横に並んだぐらいのタイミングでアクセルオフ。それまで、推定時速50km/h程度で走っていただろうトラックは40km/hぐらいまで減速したのです。
そのトラックが減速したのは、橋の中間の真っ直ぐかつ平坦な地点で、信号機はもちろん、危険物なども存在せず、減速する理由がまったくない箇所でした。そういったところで、アクセルオフによって減速したために、しっかりと車間距離を空けていた後ろのクルマが追いついてしまってブレーキを踏んだという次第なのです。
私はその様子を見て、後続車は、ブレーキを踏まずに減速することはできなかっただろうと思いました。というのも、アクセルオフによる減速を前方車がすると、後続車が同じようにアクセルオフしたとしても追いついてしまう状態になることが多いからです。