小林製薬の「紅麹(べにこうじ)」の原料を使ったサプリメントで健康被害が相次いでいる問題で、3人の患者を治療した大学病院の医師が取材に応じ、「3人ともサプリを摂取していたため、サプリを疑った」と語った。
東京・板橋区にある日本大学医学部の阿部雅紀主任教授によると、2023年11月から2024年2月にかけて、女性(50代~70代)3人が尿が泡立つなどの症状を訴えたり、健康診断で腎臓の機能に異常が出て病院を受診したという。
3人とも「尿細管間質性腎炎」を起こしていて、共通していたのは小林製薬の「紅麹コレステヘルプ」を摂取していたことだった。
日本大学 医学部・阿部雅紀主任教授「受診した時に、(3人とも)同様にコレステヘルプを服用されていたということでありましたので、これで3例連続しましたので、この時点でこのサプリが疑わしいと。(サプリ摂取者は)心配であれば、一度医療機関を受診していただいて、尿検査と血液検査を受けていただければと思います」
3人は入院して治療した結果、腎機能は回復に向かい、現在は退院して通院で治療を続けているという。
阿部教授は「慢性化した状態で見つかると完治は難しい。完全の慢性期でなければ治る可能性もある。まずは病院で受診してほしい」と呼びかけている。