春分の日の20日、京都の人気観光地の祇園は、多くの外国人観光客らでにぎわっていた。
祇園の中心にある花見小路では、お座敷などに向かう舞妓さんに出会うことができる。
その花見小路を1本入った路地で今、ある問題が起きている。
外国人観光客たちが横に広がり、細い道をふさいで写真を撮影している。
町家が並ぶ風情ある路地だが、その狭さゆえ、本来は撮影禁止。
さらに近隣から聞こえてきたのは、耳を疑うような迷惑行為の数々だった。
近隣の店「勝手にトイレに入る人もいる。気づいたらここで寝ていた」「何でも触る。のれんで手を拭く。何でどかないかんねんという態度、かなり迷惑」
このあたりは公道と私道が混在していて、迷惑行為が相次ぐ私道には、住宅や店がずらり。それでも私道の通り抜けは地元の人たちの厚意で認められてきたが、そうもいかなくなってきたという。
祇園町南側地区協議会・太田磯一幹事「これだけ来ると通れなくなる。滞留されると、お茶屋さんも出てこられない状態になる。(舞妓が)出たらシャッターチャンスみたいに、みんなが写真を撮ったり取り囲んだりするから大変」
こうした事態を受け、祇園の私道を管理する協議会は、原則、観光客の立ち入りを禁止とすることを決め、4月以降、私道に看板を設置。違反した場合には罰金1万円を科すとしている。
インドネシア人観光客「もうこれを体験できないなんて、とても残念。ここはすごくきれいで、ほかでは見られないので」
アメリカ人観光客「良い考えだと思うわ。SNSが広がった今こそ考えるべきよ」
祇園一帯では10年ほど前から、観光客が舞妓さんを追いかけて撮影する、いわゆる“舞妓パパラッチ”が問題化。
着物を引っ張って破られたり、袖にたばこの吸い殻を入れられるなどの被害まであったという。
そうしたトラブルを防ごうと、5年前から私道での撮影が原則禁止となっていた。
迷惑行為はあとを絶たず、今回の立ち入り禁止に踏み切らざるを得なくなったのだ。
祇園町南側地区協議会・太田幹事「住民の人たちが困っていることを対処しようというのが一番」
おもてなしの心が受け継がれる、京都・祇園が迫られた苦渋の決断。迷惑行為に悩まされてきた側からは、歓迎の声が上がっている。
祇園の協議会は今後、ほかの私道も通り抜け禁止にしていく考え。