車の下敷きになった男性を協力して迅速に救助したとして、北九州市消防局八幡西消防署は同市八幡西区星ケ丘の住民7人に感謝状を贈った。全員がご近所仲間で、「共助」による連係プレーで一人の命を救った。
【写真】ありがとう!感謝状が贈られた人たち 芸能人や犬も
表彰されたのは無職、平田光男さん(68)▽会社員、紙谷明さん(61)▽主婦、永渕久子さん(69)▽主婦、青木安美さん(57)――ら。
事故は2023年12月29日午後3時ごろ発生。会社員の黒沢徹さん(55)が自宅ガレージで、車の下に潜り込んで車体を点検していたところ、突然車が落下して頭などを挟まれ、身動きがとれなくなった。
黒沢さんの家族が近所に助けを求め、平田さん、紙谷さんがすぐに駆けつけてジャッキで車を持ち上げ、永渕さんと青木さんらの力も借りて約5分後に黒沢さんを救助。当初意識がなかったものの呼吸はあり、低体温症にならいよう毛布を敷いたり気道の確保に努めたりした。
黒沢さんは駆けつけた救急隊員によって病院に搬送され、顔の骨を折るなど重傷だったが一命をとりとめたという。
今月14日にあった表彰式で、平田さんは「怖がらず、全員で声を掛け合いながら協力できたのが良かった」と振り返った。黒沢さんは「自分のミスで起きた事故にもかかわらず、助けていただきありがとうございました」と感謝を伝えた。
菊池大介署長は「勇敢な行動で命を助けてくれたことに感謝します」とたたえた。【林大樹】