新記録を更新した。立憲民主党の山井和則衆院議員は1日に開かれた小野寺五典衆院予算委員長の解任決議案を審議する衆院本会議に登壇した。
山井氏は令和6年度予算案の審議時間が「不十分」として、与党が求める同日までの採決は認められないとした。
大きな白い紙袋を持って登壇した山井氏は、9回に分けて付箋だらけの資料や分厚いファイルを取り出した。書類をゆっくりと並べて水差しからコップに水を注ぐと、自民党派閥パーティー裏金事件についての批判をスタートした。
山井氏の話し方はゆっくりで同じ内容を繰り返す。これは審議を引き延ばす「フィリバスター」作戦とみられている。
まず「明日(2日)の審議や採決はやるべきではありません」と提案。「ルールに基づいた80時間の予算審議を求める。今、69時間まで来ています。今日(審議を)7時間やって、残りの4時間を円満にやって採決したらいい」と述べ、週明けの4日に審議を採決するよう強く訴えた。
こうした状況に野党席からは「そうだ!」と賛同の声が上がった。しかし一方、与党席からは山井氏の趣旨弁明に「何なんだ!」と批判の声を上がった。
山井氏は衆院本会議場に設置された時計の針が同日午後4時9分に差し掛かった頃、「(与党側は)80時間に足らずに強行採決する。そういう汚点を残すようなことはしてほしくないと思います。国民の人たちからは『自民党はやましいことがあって、岸田首相はやましいことがあって疑惑隠し、裏金隠し、脱税隠しで強行採決したんだ』と、言われてしまうと思います。本決議案に議員各位ご賛同を最後に申し上げまして、私の趣旨弁明とさせていただきます」と締めた。
これまで最長の趣旨弁明は立憲・枝野幸男衆院議員の2時間43分。山井氏は2時間54分で記録更新となった。