島根県警組織犯罪対策課と出雲署は2日、いずれも東京都足立区の無職の男(19)と男子高校生(15)を詐欺未遂容疑で逮捕したと発表した。
発表によると、2人は共謀して2月13日頃~28日の間、出雲市内の70歳代女性宅に「介護施設の入居優先権があります」「断るなら別の人に権利を譲ってほしい」などとウソの電話をかけた。女性が断ると、「別人の入居が決まった」「名義貸しは詐欺になる。解決のために100万円かかる」などと言い、100万円をだまし取ろうとした疑い。
女性は穏便に済まそうと5万円分の電子マネーを購入し、番号を教えた後、署に相談。女性の協力を得た県警の「だまされた振り作戦」により、1日、模擬紙幣入り宅配便の宛先となった都内のマンションに現れた男を現行犯逮捕、近くにいた高校生を翌日逮捕した。
男は「荷物を受け取ろうとしたが、中身は知らなかった」と容疑を一部否認し、高校生は容疑を認めているという。署は、2人が特殊詐欺グループで、金の受け取り役「受け子」や現金回収役とみて調べている。