小林製薬(大阪市)は29日、「紅麹(べにこうじ)」成分入りのサプリメントを摂取した人に健康被害が確認された問題で、新たに1人が亡くなっていたことが判明したと発表した。
一連の問題による死亡者は計5人となる。小林章浩社長らが29日午後に大阪市内で記者会見して被害の状況を説明する予定だ。
同社によると、28日に遺族から連絡があった。問題のサプリ「紅麹コレステヘルプ」を摂取しており、腎疾患だったという。
同社は当初、2023年7~10月の製造分に健康被害につながる「意図しない成分」が含まれているとしていた。だが、同社の確認の結果、23年4~10月製造で、23年7~12月出荷の製品に含まれていることがわかった。製造期間を誤って説明していたという。
同社の分析で、この成分にカビの産生物にみられる輪っかのような構造が確認されており、複数の大学の研究室と共同で解析を進めている。