香川県立中央病院は12日、大動脈弁狭窄症の患者に行った手術で人工弁を逆向きに取り付けるミスがあり、その後患者が死亡したとして、遺族に慰謝料など2600万円の損害賠償を支払うと明らかにした。県は開会中の県議会に議案を提出した。
病院によると、手術は2022年5月に実施。狭くなった大動脈弁の代わりに人工弁を取り付けたところ、血圧が急激に低下した。放射線技師が準備段階で人工弁を専用の機器に誤って逆向きに装着し、医師も最終的な確認を怠っていた。
ミス確認後、新たな人工弁を取り付け状態は改善。入院治療も続け患者は一時は歩けるまでに回復したが、23年2月に多臓器不全のため死亡した。