小林製薬の紅麹（こうじ）の原料を含むサプリメントが原因とみられる健康被害が相次いでいる問題で、厚生労働省は大阪市とともに原料を製造していた工場を立ち入り検査しています。
（宮原慎弥記者報告）
厚生労働省と大阪市の職員は30日午前11時ごろ、小林製薬が去年12月に閉鎖した工場に入りました。検査は食品衛生法に基づくものです。
小林製薬は去年12月まで大阪市内の工場で、原材料となる紅麹を製造していましたが「建物の老朽化」などを理由に閉鎖しました。
厚労省は関連を疑われる死者が増えるなか、「あらゆる手を尽くしたい」としていて、原因究明の手掛かりになる資料がないか、製造工程などを入念に検査する方針です。
紅麹を巡っては、一部の原料やサプリに含まれていた「未知の成分」が青カビから発生する「プベルル酸」の可能性があると小林製薬が厚労省に報告していたことが明らかになりました。
ただ、健康被害の原因が「プベルル酸」によるものかは分かっていません。
小林製薬は大阪工場の閉鎖後、工場の設備を和歌山県内に移転しました。
31日は和歌山の工場に立ち入り検査をする予定です。