衆院東京15区補選(4月28日投開票)で、国民民主党が擁立を表明していた元フリーアナウンサーの高橋茉莉氏(27)が25日に一転、出馬辞退を表明。それもラウンジ勤務歴を理由に「党から断念しろと迫られた」というから穏やかじゃない。
同補選は公職選挙法違反で逮捕、起訴された柿沢未途元衆院議員の辞職に伴うもの。出馬表明していた高橋氏はこの日深夜、X(旧ツイッター)に「国民民主党から『立候補を断念しろ』と言われ、涙を飲んで引き下がることに致しました。理由は、ラウンジで働いていた過去があるからです。生活保護を経験し、頑張って奨学金で慶應を卒業しましたが、多額の返済が残りました」と投稿し、衝撃を与えた。
高橋氏は慶大文学部卒業で、ミス慶応、ミス日本に出場歴があり、在学中にアナウンサー、タレント活動するなどマルチに活躍。現在は外資系ITコンサルティング会社に勤務していた。擁立発表後、ネット上ではその華やかな経歴と裏腹に奨学金や生活保護受給の苦労話をあっけらかんと告白する清貧キャラで注目されていた。
20日に開かれた国民の会見では「高橋さんはSNSでいろいろ言われていて、週刊誌の絶好の対象。恥をかかないように誰が彼女を引っ張ってきたのか。身体検査をしたのか。よく調べたほうがいい」と報道陣から玉木雄一郎代表に質問が飛んだばかりだった。
玉木氏はXに「法令に抵触するおそれのある事実が明らかになりました(中略)国民民主党はラウンジ等に勤務していたことで出馬辞退を求めるようなことはありません。ご心配とご迷惑をおかけして申し訳ありません」と投稿。高橋氏の言い分と異なることになるが、26日に会見を開き、事情を説明するとした。
高橋氏はインスタライブで涙ながらに「一時期、生活保護を受け、お金に困っていた時期があります。ラウンジという夜のお店で一生懸命働きました。私のそのような過去や自身のセクシャリティー、生い立ちすべてを党にご相談したうえで体調不良を理由に辞退しろと指示を受けました」と改めて投稿した。
今後、SNSのアカウント凍結が予想されるとして「発信される場はなくなるので、録画を撮って証拠を残してください」とも訴え、生活保護の不正受給疑惑については「生活保護を受給しながら、ラウンジ勤務をしていたらというのは、事実と異なります」と否定。政界引退とSNS休止を表明し、Xのほとんどの投稿は削除された。