自民党の安倍派は31日、政治資金収支報告書の訂正を届け出て、5年間で6億7654万円の不記載があったと明らかにしました。同派の政務官2人は不記載を認めて辞任。日本テレビの取材で、いわゆる裏金の多かった議員のトップ10のリストが判明しました。■5年間で6億7654万円の不記載有働由美子キャスター「政治資金をいわゆる裏金化していた自民党の議員たちのうち、日本テレビの緊急取材で金額が大きいトップ10が分かりました(1月31日時点)。一方、自民党安倍派(清和政策研究会)は31日、政治資金収支報告書の訂正を総務省に届け出ました」
「安倍派は、過去5年間で6億7654万円の不記載があったことを明らかにしました。安倍派がパーティー券の売り上げをキックバックしたのに収支報告書に記載せず、いわゆる裏金にしていたのは、現職・元職の衆参両院議員の95政治団体に上ります」■2政務官の辞任に「往生際が悪い」「こうした中、ともに安倍派の加藤国交大臣政務官と、小森総務大臣政務官が、不記載を認めて辞任しました」「岸田首相は『任命責任を重く受け止めております』『政治の刷新と政策の推進、この両方の先頭に立って推進していくことによって、責任を果たしていきたい』と述べました。政務官の辞任は、なぜ今なのでしょうか?」小栗泉・日本テレビ解説委員長「安倍派の関係者からも『バレてから辞める最悪のパターン』だという声が聞かれます。自民党議員からも『少額だから生き残れると思ったんだろう』『往生際が悪い』と批判の声が相次いでいますが、説明責任を果たそうとする姿勢が感じられないですよね」■4000万円超の「裏金」は3議員有働キャスター「実際何人が、何のために裏金化したのか。そこを説明してほしいですね」小栗委員長「その点なかなか出てこないので、調べてみました。それが、日本テレビの取材で明らかになった、裏金が多い議員トップ10です。4000万円を超える裏金になっていた議員が3人で、10人中9人が安倍派です」有働キャスター「5人衆といわれる安倍派幹部の萩生田さんや世耕さんも入っています。これほど集めて、一体何に使ったのかというところですが…」■議員43人の中で、最多の使い道は?小栗委員長「私たちが確認できた43人の議員の中で、最も多かった使い道は『事務所で保管・未使用』で15人。続いて『政治活動費』が10人、『事務所経費・会合費等』が7人、『不明・未回答』が9人でした」有働キャスター「『未使用』とはどういうことなのか、本当かなと思いますし、いまだに『不明・未回答』が9人というのも多いですね」小栗委員長「安倍派の関係者によると、複数の安倍派の議員が『キックバックを受けたカネには手を付けていないから訂正したくない。カネは派閥に返すから、それで終わりにしたい』などと主張したということです」有働キャスター「手を付けていないからといって、いいわけではないですよね」小栗委員長「脱税の可能性を指摘する声もあるため、それぞれの議員たちは今後しっかり説明する必要があります」「既に東京地検特捜部の捜査は終結していて、その過程で安倍派議員の裏金の金額や使い道は細かく認定されています。各議員が自ら進んで公表しさえすれば、裏金リストはすぐにでも作れるものですし、事実上既に存在しているとも言えます」■近く聞き取り…安倍派幹部の責任は?有働キャスター「今後、安倍派幹部の責任はどうなりますか?」小栗委員長「自民党は森山総務会長らが中心となって週内にも聞き取りの調査を始め、その後、処分について検討することにしています」「ただ、自民党の閣僚経験者からは『処分する範囲を確定するのが難しい。安倍派の元会長で実力者の森元首相が、“5人衆を守れ、辞職や離党はさせるな”の一点張りで、激しく文句を言っている』といったような話も聞こえてきます」「関係者の説明責任と政治責任について、岸田首相がどういう結論を導き出すのか問われています」■辻さんに聞く…議員たちの説明は?辻愛沙子・クリエイティブディレクター(「news zero」パートナー)「森さんの発言は、国民の感覚とはあまりにかい離しているなと感じて、正直驚きました」「安倍派の議員たちは、しかるべき時が来たら説明すると口をそろえて言っていたと記憶していますが、いまだに『未回答』の人がこれだけいて、かつ『口座にあるから問題ない』というような言い分すら出ています」「1円単位で納税額を管理している我々国民も、同じ言い訳をしていいんですか、と問いたいと思います。金額の大小よりも、自民党の中でこれだけの人数が該当していること自体が大問題です」「誰がいくらで、その後どういう説明・対応をそれぞれがしているのか、次の選挙まで我々国民は記憶に刻みつけて決して忘れませんからね、という気持ちです」有働キャスター「再発防止の前に、まずやるべきは事実の解明です。その第一歩となる裏金リストを速やかに国民の前に示すのが筋です」(1月31日『news zero』より)
自民党の安倍派は31日、政治資金収支報告書の訂正を届け出て、5年間で6億7654万円の不記載があったと明らかにしました。同派の政務官2人は不記載を認めて辞任。日本テレビの取材で、いわゆる裏金の多かった議員のトップ10のリストが判明しました。
有働由美子キャスター「政治資金をいわゆる裏金化していた自民党の議員たちのうち、日本テレビの緊急取材で金額が大きいトップ10が分かりました(1月31日時点)。一方、自民党安倍派(清和政策研究会)は31日、政治資金収支報告書の訂正を総務省に届け出ました」
「安倍派は、過去5年間で6億7654万円の不記載があったことを明らかにしました。安倍派がパーティー券の売り上げをキックバックしたのに収支報告書に記載せず、いわゆる裏金にしていたのは、現職・元職の衆参両院議員の95政治団体に上ります」
「こうした中、ともに安倍派の加藤国交大臣政務官と、小森総務大臣政務官が、不記載を認めて辞任しました」
「岸田首相は『任命責任を重く受け止めております』『政治の刷新と政策の推進、この両方の先頭に立って推進していくことによって、責任を果たしていきたい』と述べました。政務官の辞任は、なぜ今なのでしょうか?」
小栗泉・日本テレビ解説委員長「安倍派の関係者からも『バレてから辞める最悪のパターン』だという声が聞かれます。自民党議員からも『少額だから生き残れると思ったんだろう』『往生際が悪い』と批判の声が相次いでいますが、説明責任を果たそうとする姿勢が感じられないですよね」
有働キャスター「実際何人が、何のために裏金化したのか。そこを説明してほしいですね」
小栗委員長「その点なかなか出てこないので、調べてみました。それが、日本テレビの取材で明らかになった、裏金が多い議員トップ10です。4000万円を超える裏金になっていた議員が3人で、10人中9人が安倍派です」
有働キャスター「5人衆といわれる安倍派幹部の萩生田さんや世耕さんも入っています。これほど集めて、一体何に使ったのかというところですが…」
小栗委員長「私たちが確認できた43人の議員の中で、最も多かった使い道は『事務所で保管・未使用』で15人。続いて『政治活動費』が10人、『事務所経費・会合費等』が7人、『不明・未回答』が9人でした」
有働キャスター「『未使用』とはどういうことなのか、本当かなと思いますし、いまだに『不明・未回答』が9人というのも多いですね」
小栗委員長「安倍派の関係者によると、複数の安倍派の議員が『キックバックを受けたカネには手を付けていないから訂正したくない。カネは派閥に返すから、それで終わりにしたい』などと主張したということです」
有働キャスター「手を付けていないからといって、いいわけではないですよね」
小栗委員長「脱税の可能性を指摘する声もあるため、それぞれの議員たちは今後しっかり説明する必要があります」
「既に東京地検特捜部の捜査は終結していて、その過程で安倍派議員の裏金の金額や使い道は細かく認定されています。各議員が自ら進んで公表しさえすれば、裏金リストはすぐにでも作れるものですし、事実上既に存在しているとも言えます」
有働キャスター「今後、安倍派幹部の責任はどうなりますか?」
小栗委員長「自民党は森山総務会長らが中心となって週内にも聞き取りの調査を始め、その後、処分について検討することにしています」
「ただ、自民党の閣僚経験者からは『処分する範囲を確定するのが難しい。安倍派の元会長で実力者の森元首相が、“5人衆を守れ、辞職や離党はさせるな”の一点張りで、激しく文句を言っている』といったような話も聞こえてきます」
「関係者の説明責任と政治責任について、岸田首相がどういう結論を導き出すのか問われています」
辻愛沙子・クリエイティブディレクター(「news zero」パートナー)「森さんの発言は、国民の感覚とはあまりにかい離しているなと感じて、正直驚きました」
「安倍派の議員たちは、しかるべき時が来たら説明すると口をそろえて言っていたと記憶していますが、いまだに『未回答』の人がこれだけいて、かつ『口座にあるから問題ない』というような言い分すら出ています」
「1円単位で納税額を管理している我々国民も、同じ言い訳をしていいんですか、と問いたいと思います。金額の大小よりも、自民党の中でこれだけの人数が該当していること自体が大問題です」
「誰がいくらで、その後どういう説明・対応をそれぞれがしているのか、次の選挙まで我々国民は記憶に刻みつけて決して忘れませんからね、という気持ちです」
有働キャスター「再発防止の前に、まずやるべきは事実の解明です。その第一歩となる裏金リストを速やかに国民の前に示すのが筋です」