6日、総務省が公表した家計調査によると鶏肉の支出額が過去最高に。その一方で、牛肉離れが加速しているようです。なぜ鶏肉が人気になっているのでしょうか。
【写真を見る】“牛肉離れ”加速し「チキンの時代」到来か すき焼き・焼肉も鶏肉で…鶏肉の支出額が過去最高に【Nスタ解説】
大雪から一夜明け…6日、都内のスーパーで「特売」だったのは…
Nスタ「こちら鶏のもも肉ですが、100g 116円で販売されています」
いま、食卓に変化が起きているようです!
6日、総務省が発表した家計調査。1世帯当たり、1年で購入する「鶏肉」の金額が1万8558円と、2023年、初めて1万8000円を超え「過去最高額」となりました。
スーパーの鶏肉売り場も…
アキダイ 秋葉弘道 社長「見ての通り鶏肉ばっかり。売り場を拡大して鶏肉を一生懸命いま売っているという現状はありますね」
対照的なのが「牛肉」で、支出額は年々減っていて…物価高の中、2023年も「減少」。
“牛肉離れ”が加速し、チキンの時代到来か!
すでに“チキン”が主流となっているのが、“ビーフ大国”のイメージすらある「アメリカ」です。
並木 航記者「ニューヨーク・タイムズスクエアの近くのファストフード店が並ぶ通りなんですけれども、なかでもチキンの専門店は多くの人が訪れて賑わっています」
去年オープンした「チキン専門店」で人気なのが、「チキンサンド」。1個7ドル、日本円で1050円ほどです。
店長は出店した狙いについて…
デイブズ・ホット・チキン Rumeiさん「ハンバーガーショップじゃなくて、チキンの店にしたんだよ。マーケットを分析した結果、チキン人気がすごくて、さらに流行ると確信したんだ」
ライバル視しているのは隣にある「マクドナルド」。「ビッグマック」よりも100円ほど「安い」チキンのバーガーなど、チキン商品の売り上げが伸びているといいます。
お客さん「マックチキンとナゲットを頼んだわ。実はきのうも買いに来たの」
ひと足先に“チキンの時代”がやってきたアメリカ。
女性「フライドチキンが好きよ。匂いもいいし、特にしっかり味付けされたのが美味しいわ」
男性「毎日チキンだよ。揚げてもよし、焼いてもよし、色々料理できるよね」
日本の食卓でも変化が…
SNSより「牛肉が高くて手が出ないから」
ピーマンと“鶏肉”を使った…「青椒肉絲」と、牛肉料理を「鶏肉」で代用する人も。
レシピを検索できる「クックパッド」によると、レシピ掲載数も牛肉より鶏肉の方が圧倒的に多く、ここにも“チキンの時代”が来ているようです。
南波雅俊キャスター:総務省が2月6日に公表した家計調査によりますと、2023年の1年間で2人以上の世帯が消費に使った金額は、月平均で29万3997円でした。物価変動を除いた実質で、前年比2.6%の減少で、2020年以来3年ぶりのマイナスです。
物価高の影響で支出を抑えていることが要因とみられ、なかでも「教育」は9.8%減、「食料」は2.2%減となりました。
食料に関して、食材にも影響が出ています。総務省の調査「牛肉・鶏肉の支出金額(2人以上の世帯)」によりますと、牛肉の支出金額は、2020年を境に下がってきています。一方で、鶏肉の支出金額は上がっていて、2023年は過去最高となりました。
なぜ鶏肉が人気なのでしょうか。SNS総フォロワー数が290万人以上という、料理研究家のまるみキッチンさんは「鶏肉は牛・豚肉より安く、お財布に優しい。ここ数年の健康志向も後押ししているのでは。まさに“チキンの時代が到来中”」と言います。
ホラン千秋キャスター:海外では、牛によるメタンガス削減のために、牛肉よりも鶏肉などをチョイスする動きもあるそうです。
元競泳日本代表松田丈志さん:鶏肉は肉として出荷する期間が牛よりも短いので環境負荷が少ない。金額も牛・豚と比べて圧倒的に安い。さらに鶏肉は低脂質、高たんぱくで体に良いですからね。
南波キャスター:鶏肉のレシピも人気があります。料理レシピ投稿・検索サービスのcookpadでは牛肉のレシピが7万1587品に対し、鶏肉のレシピは33万5347品あるそうです。
cookpadの担当者の方によりますと「鶏肉のレシピは人気。特に価格の安い「むね肉」や「手羽元」の検索頻度が上がっています」と言います。
さらに「鶏肉」で代用したレシピも人気があるそうです。牛肉で作ることの多い、すき焼きを「鶏のすき焼き」にしたり、ビーフストロガノフを「チキンストロガノフ」にしたものや、酢豚ではなく「酢鶏」にするレシピもありました。
このように鶏肉は色々な食べ方ができることについて、料理研究家のまるみキッチンさんは「牛や豚肉に比べて鶏肉はクセが少ないので、どんな料理にも合う。鶏肉のレシピを発信すると反響はとても大きい」と言います。
ホランキャスター:牛肉は網で焼いた方が美味しかったり、すき焼きもお店でいただいた方が良い肉を美味しく食べられたり…と思ってしまいます。
日比麻音子キャスター:やはり鶏肉や豚肉の方が家で調理がしやすいですよね。牛肉は特別に気合いを入れて食べに行くという印象が強いです。
南波キャスター:鶏肉専門のお店も人気があります。2023年10月にオープンした東京・六本木の「鶏焼き肉囲」は、鶏肉専門の焼き肉店だそうです。また2023年4月にオープンした千葉市の「LaPappa」では骨付き鶏を一羽そのまま食べることができるといいます。
日比キャスター:健康志向の高まりもあると思いますがいかがでしょうか。
元競泳日本代表松田丈志さん:お酒を飲む若者が減ってきたというニュースもありますし、やはり健康志向はブームだなと思います。
我が家では、むね肉を鍋に入れたり、モモ肉をフライにして食べるのですが、お値段も安くて、食べごたえもあって、とても美味しいです。鶏肉のアレンジは沢山あるなと感じます。あと、正直なことを言うと、ちょっと牛肉の脂が少し重たく感じる年齢にもなってきたかな。