半世紀前の連続企業爆破事件の一つに関与したとして指名手配された容疑者を名乗る男は、神奈川県内の病院に入院する前、路上で倒れた後、自ら通報して救急搬送されていたことがわかった。
桐島容疑者を名乗る男は末期の胃がんで、神奈川県内の病院で治療を受けている。現在は会話が出来る時と出来ない時があるなど体調に波があり、極めて重篤な状態にあるという。
入院中の男が過激派「東アジア反日武装戦線」のメンバーの桐島聡容疑者を名乗り、25日、「最期は実名で迎えたい」と打ち明けたことをきっかけに、警視庁公安部が事情を聞いている。
捜査関係者によると、男は神奈川県内の工務店に長期に渡って勤務していたことが新たに分かった。男は今月に入り、体調を崩して路上で倒れ、その後、自ら通報して救急搬送されて入院したという。
男は、桐島容疑者と身体的な特徴に矛盾がないほか、本人しか知り得ない情報を話していたという。桐島容疑者の指紋データがないことから、警視庁公安部はDNA型の鑑定などで身元の確認を進めている。