4年連続で開催中止となった渋谷駅前のカウントダウンイベント。
【写真】かつてない厳戒警備でも… 大勢が集った渋谷カウントダウンの狂騒をまとめて見る 長谷部健渋谷区長は12月6日、渋谷カウントダウン実行委員会の発表に合わせ、雑踏事故防止のため、区が委託する警備を昨年よりも強化し、安全対策を実施する予定であることを発表した。 近隣のコンビニエンスストアや量販店には酒類の販売自粛を要請し、定められたエリアでの路上飲酒禁止は昨年時よりも5時間延長(12月31日18時から翌1月1日5時まで)。通常24時まで放映されている大型ビジョンについても23時で放映を停止。その他、安全対策の一つとして12月31日午前6時から1月1日午前1時まで忠犬ハチ公像周辺には仮囲いを設置した。

区がかつてない警戒態勢を敷いた格好だ。しかし、自治体の取り組みもむなしく、渋谷の街には今回も多くの人が集まった。しかも、例年以上に。警察官の動員も例年以上に思われた 文藝春秋警察官の愚痴めいた一言「うわっ今年ヤバいなあ」 文化村通りで歩行者横断の警備を担当する警察官は、カウントダウン数時間前から疲れ顔で現場の過酷さを嘆く。対照的にセンター街を歩く若者の表情は明るい。「すげー! 日本じゃないみたい!」「環境だけヤバいだけじゃなくてさあ、環境と合わせて人がヤバい!」 周囲を行き交う人のあまりのテンションの高さに、つい路上飲酒を疑ってしまったが、すれ違いざまに手元を見てみると、アルコール飲料を持つ人はごく少ない。 近くの居酒屋で飲酒してきたのか、新年を目の前にした高揚感からか、上機嫌でいる理由についてはわかりかねるが、センター街はどこかふわついた雰囲気に包まれていた。「まあ、みんなで遊ぼうかなみたいな感じで」「年越しなんで、まあ、みんなで遊ぼうかなみたいな感じで。 今日一緒に来てるのは小中の同級生で、みんなで集まって渋谷のカウントダウンに来るのは初めてですね。僕個人では何度か来てるんですけど、渋谷区が制限かけても人の多さは相変わらずだなーって。みんなあまり規制とか気にしてないんじゃないですかね。 年越しの瞬間はスクランブル交差点に行こうと思っています。めちゃくちゃ混んでるみたいですけど、それもまあ思い出かな、みたいな」 ふわついた雰囲気のセンター街とは打って変わって、厳重な警備が行われていたのがスクランブル交差点付近だ。警察官からのアナウンスと規制テープによって右側通行が徹底され、それに反する人に対しては指導の声が飛ぶ。 そんなスクランブル交差点で日々、美化の啓発活動をしているのが「美しき活動家」さん。大晦日当日も喫煙所を清掃してきたのだという。「渋谷の街の美化にみんな協力してほしいなって。 だから、今日も誘導棒を持ってこのあたりを回っているんです。イベントが楽しいのはわかりますが、街が綺麗であることが一番だと思うので、皆さん、どうかマナーを守ってほしい」「カウントダウンは“激しい”ですよ」 同様に、仮装した男性も5、6年前から渋谷駅前とセンター街を清掃しているとのこと。長年にわたって街を見続けてきた身として、今日のカウントダウンをどう見ているのか。「去年(2023年のカウントダウンイベント時)よりも人は多いですね。あと、ハロウィンと比べてもカウントダウンは“激しい”ですよ。昨日くらいからゴミの量がいつもの何倍にもなっているんですよね。 とはいえ、区の対策はゴミにしろ誘導にしろ、ハロウィンに比べて控えめな印象です。ボランティアの方がこの時期に集まりづらいから、ゴミが増えているという面もあるかもしれないんですが。 今年(2023年)、コロナが5類感染症に移行したじゃないですか。そこから渋谷区は“イベント”自体はおおむね再開しているんですよね。お祭りであったり、SHIBUYA109近辺で開催される渋谷盆踊りであったり。でも、ハロウィンとカウントダウンは厳しい規制が敷かれました。 どうなんでしょう。区でコントロールできるものについては開催して、ハロウィンやカウントダウンといった、規模が大きくてもはやコントロールできないイベントに関しては、規制一辺倒でどうにかするしかないというのが今の状況なのかな、という実感があります」 男性が話題に挙げたハロウィンでは、2023年、豊島区の取り組みを評価する声が目立っていた。官民が連携してハロウィンをイベント化した「池袋ハロウィンコスプレフェス」だ。規制強化? 観光資源としての有効活用? イベントには2日間で14.1万もの人が参加。高際みゆき豊島区長は「行政としても、地域の皆様とともに、子どもたちや女性がフェスティバルを存分に楽しめる環境を目指し、安全・安心な街づくりの面からしっかり応援してまいります」とのコメントを寄せており、区が掲げる、文化を基軸としたまちづくりを体現する場として支援し続ける考えを示した。 渋谷のハロウィンやカウントダウンと池袋のそれでは、イベントのスタイル、人流の規模に大きな違いがあるため、一概に“どうすべきか”を決めつけることはできない。しかしながら、渋谷区の規制方針について「治安や安全を守ることに加えて、渋谷の発展につながるような施策を考えるべきでないか」といった類の批判が、ハロウィンの際に呈されていたのも事実だ。 多くの人を引きつける魅力が渋谷にあることは疑いようがない。では、大きなイベントに際して、規制を強化していくのか、それとも、観光資源として活用していくのかーー。これから渋谷の街はどのように変わっていくのだろう。(「文春オンライン」編集部)
長谷部健渋谷区長は12月6日、渋谷カウントダウン実行委員会の発表に合わせ、雑踏事故防止のため、区が委託する警備を昨年よりも強化し、安全対策を実施する予定であることを発表した。
近隣のコンビニエンスストアや量販店には酒類の販売自粛を要請し、定められたエリアでの路上飲酒禁止は昨年時よりも5時間延長(12月31日18時から翌1月1日5時まで)。通常24時まで放映されている大型ビジョンについても23時で放映を停止。その他、安全対策の一つとして12月31日午前6時から1月1日午前1時まで忠犬ハチ公像周辺には仮囲いを設置した。

区がかつてない警戒態勢を敷いた格好だ。しかし、自治体の取り組みもむなしく、渋谷の街には今回も多くの人が集まった。しかも、例年以上に。警察官の動員も例年以上に思われた 文藝春秋警察官の愚痴めいた一言「うわっ今年ヤバいなあ」 文化村通りで歩行者横断の警備を担当する警察官は、カウントダウン数時間前から疲れ顔で現場の過酷さを嘆く。対照的にセンター街を歩く若者の表情は明るい。「すげー! 日本じゃないみたい!」「環境だけヤバいだけじゃなくてさあ、環境と合わせて人がヤバい!」 周囲を行き交う人のあまりのテンションの高さに、つい路上飲酒を疑ってしまったが、すれ違いざまに手元を見てみると、アルコール飲料を持つ人はごく少ない。 近くの居酒屋で飲酒してきたのか、新年を目の前にした高揚感からか、上機嫌でいる理由についてはわかりかねるが、センター街はどこかふわついた雰囲気に包まれていた。「まあ、みんなで遊ぼうかなみたいな感じで」「年越しなんで、まあ、みんなで遊ぼうかなみたいな感じで。 今日一緒に来てるのは小中の同級生で、みんなで集まって渋谷のカウントダウンに来るのは初めてですね。僕個人では何度か来てるんですけど、渋谷区が制限かけても人の多さは相変わらずだなーって。みんなあまり規制とか気にしてないんじゃないですかね。 年越しの瞬間はスクランブル交差点に行こうと思っています。めちゃくちゃ混んでるみたいですけど、それもまあ思い出かな、みたいな」 ふわついた雰囲気のセンター街とは打って変わって、厳重な警備が行われていたのがスクランブル交差点付近だ。警察官からのアナウンスと規制テープによって右側通行が徹底され、それに反する人に対しては指導の声が飛ぶ。 そんなスクランブル交差点で日々、美化の啓発活動をしているのが「美しき活動家」さん。大晦日当日も喫煙所を清掃してきたのだという。「渋谷の街の美化にみんな協力してほしいなって。 だから、今日も誘導棒を持ってこのあたりを回っているんです。イベントが楽しいのはわかりますが、街が綺麗であることが一番だと思うので、皆さん、どうかマナーを守ってほしい」「カウントダウンは“激しい”ですよ」 同様に、仮装した男性も5、6年前から渋谷駅前とセンター街を清掃しているとのこと。長年にわたって街を見続けてきた身として、今日のカウントダウンをどう見ているのか。「去年(2023年のカウントダウンイベント時)よりも人は多いですね。あと、ハロウィンと比べてもカウントダウンは“激しい”ですよ。昨日くらいからゴミの量がいつもの何倍にもなっているんですよね。 とはいえ、区の対策はゴミにしろ誘導にしろ、ハロウィンに比べて控えめな印象です。ボランティアの方がこの時期に集まりづらいから、ゴミが増えているという面もあるかもしれないんですが。 今年(2023年)、コロナが5類感染症に移行したじゃないですか。そこから渋谷区は“イベント”自体はおおむね再開しているんですよね。お祭りであったり、SHIBUYA109近辺で開催される渋谷盆踊りであったり。でも、ハロウィンとカウントダウンは厳しい規制が敷かれました。 どうなんでしょう。区でコントロールできるものについては開催して、ハロウィンやカウントダウンといった、規模が大きくてもはやコントロールできないイベントに関しては、規制一辺倒でどうにかするしかないというのが今の状況なのかな、という実感があります」 男性が話題に挙げたハロウィンでは、2023年、豊島区の取り組みを評価する声が目立っていた。官民が連携してハロウィンをイベント化した「池袋ハロウィンコスプレフェス」だ。規制強化? 観光資源としての有効活用? イベントには2日間で14.1万もの人が参加。高際みゆき豊島区長は「行政としても、地域の皆様とともに、子どもたちや女性がフェスティバルを存分に楽しめる環境を目指し、安全・安心な街づくりの面からしっかり応援してまいります」とのコメントを寄せており、区が掲げる、文化を基軸としたまちづくりを体現する場として支援し続ける考えを示した。 渋谷のハロウィンやカウントダウンと池袋のそれでは、イベントのスタイル、人流の規模に大きな違いがあるため、一概に“どうすべきか”を決めつけることはできない。しかしながら、渋谷区の規制方針について「治安や安全を守ることに加えて、渋谷の発展につながるような施策を考えるべきでないか」といった類の批判が、ハロウィンの際に呈されていたのも事実だ。 多くの人を引きつける魅力が渋谷にあることは疑いようがない。では、大きなイベントに際して、規制を強化していくのか、それとも、観光資源として活用していくのかーー。これから渋谷の街はどのように変わっていくのだろう。(「文春オンライン」編集部)
近隣のコンビニエンスストアや量販店には酒類の販売自粛を要請し、定められたエリアでの路上飲酒禁止は昨年時よりも5時間延長(12月31日18時から翌1月1日5時まで)。通常24時まで放映されている大型ビジョンについても23時で放映を停止。その他、安全対策の一つとして12月31日午前6時から1月1日午前1時まで忠犬ハチ公像周辺には仮囲いを設置した。
区がかつてない警戒態勢を敷いた格好だ。しかし、自治体の取り組みもむなしく、渋谷の街には今回も多くの人が集まった。しかも、例年以上に。
警察官の動員も例年以上に思われた 文藝春秋
「うわっ今年ヤバいなあ」
文化村通りで歩行者横断の警備を担当する警察官は、カウントダウン数時間前から疲れ顔で現場の過酷さを嘆く。対照的にセンター街を歩く若者の表情は明るい。
「すげー! 日本じゃないみたい!」
「環境だけヤバいだけじゃなくてさあ、環境と合わせて人がヤバい!」
周囲を行き交う人のあまりのテンションの高さに、つい路上飲酒を疑ってしまったが、すれ違いざまに手元を見てみると、アルコール飲料を持つ人はごく少ない。
近くの居酒屋で飲酒してきたのか、新年を目の前にした高揚感からか、上機嫌でいる理由についてはわかりかねるが、センター街はどこかふわついた雰囲気に包まれていた。
「年越しなんで、まあ、みんなで遊ぼうかなみたいな感じで。
今日一緒に来てるのは小中の同級生で、みんなで集まって渋谷のカウントダウンに来るのは初めてですね。僕個人では何度か来てるんですけど、渋谷区が制限かけても人の多さは相変わらずだなーって。みんなあまり規制とか気にしてないんじゃないですかね。 年越しの瞬間はスクランブル交差点に行こうと思っています。めちゃくちゃ混んでるみたいですけど、それもまあ思い出かな、みたいな」 ふわついた雰囲気のセンター街とは打って変わって、厳重な警備が行われていたのがスクランブル交差点付近だ。警察官からのアナウンスと規制テープによって右側通行が徹底され、それに反する人に対しては指導の声が飛ぶ。 そんなスクランブル交差点で日々、美化の啓発活動をしているのが「美しき活動家」さん。大晦日当日も喫煙所を清掃してきたのだという。「渋谷の街の美化にみんな協力してほしいなって。 だから、今日も誘導棒を持ってこのあたりを回っているんです。イベントが楽しいのはわかりますが、街が綺麗であることが一番だと思うので、皆さん、どうかマナーを守ってほしい」「カウントダウンは“激しい”ですよ」 同様に、仮装した男性も5、6年前から渋谷駅前とセンター街を清掃しているとのこと。長年にわたって街を見続けてきた身として、今日のカウントダウンをどう見ているのか。「去年(2023年のカウントダウンイベント時)よりも人は多いですね。あと、ハロウィンと比べてもカウントダウンは“激しい”ですよ。昨日くらいからゴミの量がいつもの何倍にもなっているんですよね。 とはいえ、区の対策はゴミにしろ誘導にしろ、ハロウィンに比べて控えめな印象です。ボランティアの方がこの時期に集まりづらいから、ゴミが増えているという面もあるかもしれないんですが。 今年(2023年)、コロナが5類感染症に移行したじゃないですか。そこから渋谷区は“イベント”自体はおおむね再開しているんですよね。お祭りであったり、SHIBUYA109近辺で開催される渋谷盆踊りであったり。でも、ハロウィンとカウントダウンは厳しい規制が敷かれました。 どうなんでしょう。区でコントロールできるものについては開催して、ハロウィンやカウントダウンといった、規模が大きくてもはやコントロールできないイベントに関しては、規制一辺倒でどうにかするしかないというのが今の状況なのかな、という実感があります」 男性が話題に挙げたハロウィンでは、2023年、豊島区の取り組みを評価する声が目立っていた。官民が連携してハロウィンをイベント化した「池袋ハロウィンコスプレフェス」だ。規制強化? 観光資源としての有効活用? イベントには2日間で14.1万もの人が参加。高際みゆき豊島区長は「行政としても、地域の皆様とともに、子どもたちや女性がフェスティバルを存分に楽しめる環境を目指し、安全・安心な街づくりの面からしっかり応援してまいります」とのコメントを寄せており、区が掲げる、文化を基軸としたまちづくりを体現する場として支援し続ける考えを示した。 渋谷のハロウィンやカウントダウンと池袋のそれでは、イベントのスタイル、人流の規模に大きな違いがあるため、一概に“どうすべきか”を決めつけることはできない。しかしながら、渋谷区の規制方針について「治安や安全を守ることに加えて、渋谷の発展につながるような施策を考えるべきでないか」といった類の批判が、ハロウィンの際に呈されていたのも事実だ。 多くの人を引きつける魅力が渋谷にあることは疑いようがない。では、大きなイベントに際して、規制を強化していくのか、それとも、観光資源として活用していくのかーー。これから渋谷の街はどのように変わっていくのだろう。(「文春オンライン」編集部)
今日一緒に来てるのは小中の同級生で、みんなで集まって渋谷のカウントダウンに来るのは初めてですね。僕個人では何度か来てるんですけど、渋谷区が制限かけても人の多さは相変わらずだなーって。みんなあまり規制とか気にしてないんじゃないですかね。
年越しの瞬間はスクランブル交差点に行こうと思っています。めちゃくちゃ混んでるみたいですけど、それもまあ思い出かな、みたいな」
ふわついた雰囲気のセンター街とは打って変わって、厳重な警備が行われていたのがスクランブル交差点付近だ。警察官からのアナウンスと規制テープによって右側通行が徹底され、それに反する人に対しては指導の声が飛ぶ。
そんなスクランブル交差点で日々、美化の啓発活動をしているのが「美しき活動家」さん。大晦日当日も喫煙所を清掃してきたのだという。
「渋谷の街の美化にみんな協力してほしいなって。 だから、今日も誘導棒を持ってこのあたりを回っているんです。イベントが楽しいのはわかりますが、街が綺麗であることが一番だと思うので、皆さん、どうかマナーを守ってほしい」「カウントダウンは“激しい”ですよ」 同様に、仮装した男性も5、6年前から渋谷駅前とセンター街を清掃しているとのこと。長年にわたって街を見続けてきた身として、今日のカウントダウンをどう見ているのか。「去年(2023年のカウントダウンイベント時)よりも人は多いですね。あと、ハロウィンと比べてもカウントダウンは“激しい”ですよ。昨日くらいからゴミの量がいつもの何倍にもなっているんですよね。 とはいえ、区の対策はゴミにしろ誘導にしろ、ハロウィンに比べて控えめな印象です。ボランティアの方がこの時期に集まりづらいから、ゴミが増えているという面もあるかもしれないんですが。 今年(2023年)、コロナが5類感染症に移行したじゃないですか。そこから渋谷区は“イベント”自体はおおむね再開しているんですよね。お祭りであったり、SHIBUYA109近辺で開催される渋谷盆踊りであったり。でも、ハロウィンとカウントダウンは厳しい規制が敷かれました。 どうなんでしょう。区でコントロールできるものについては開催して、ハロウィンやカウントダウンといった、規模が大きくてもはやコントロールできないイベントに関しては、規制一辺倒でどうにかするしかないというのが今の状況なのかな、という実感があります」 男性が話題に挙げたハロウィンでは、2023年、豊島区の取り組みを評価する声が目立っていた。官民が連携してハロウィンをイベント化した「池袋ハロウィンコスプレフェス」だ。規制強化? 観光資源としての有効活用? イベントには2日間で14.1万もの人が参加。高際みゆき豊島区長は「行政としても、地域の皆様とともに、子どもたちや女性がフェスティバルを存分に楽しめる環境を目指し、安全・安心な街づくりの面からしっかり応援してまいります」とのコメントを寄せており、区が掲げる、文化を基軸としたまちづくりを体現する場として支援し続ける考えを示した。 渋谷のハロウィンやカウントダウンと池袋のそれでは、イベントのスタイル、人流の規模に大きな違いがあるため、一概に“どうすべきか”を決めつけることはできない。しかしながら、渋谷区の規制方針について「治安や安全を守ることに加えて、渋谷の発展につながるような施策を考えるべきでないか」といった類の批判が、ハロウィンの際に呈されていたのも事実だ。 多くの人を引きつける魅力が渋谷にあることは疑いようがない。では、大きなイベントに際して、規制を強化していくのか、それとも、観光資源として活用していくのかーー。これから渋谷の街はどのように変わっていくのだろう。(「文春オンライン」編集部)
「渋谷の街の美化にみんな協力してほしいなって。
だから、今日も誘導棒を持ってこのあたりを回っているんです。イベントが楽しいのはわかりますが、街が綺麗であることが一番だと思うので、皆さん、どうかマナーを守ってほしい」
同様に、仮装した男性も5、6年前から渋谷駅前とセンター街を清掃しているとのこと。長年にわたって街を見続けてきた身として、今日のカウントダウンをどう見ているのか。
「去年(2023年のカウントダウンイベント時)よりも人は多いですね。あと、ハロウィンと比べてもカウントダウンは“激しい”ですよ。昨日くらいからゴミの量がいつもの何倍にもなっているんですよね。
とはいえ、区の対策はゴミにしろ誘導にしろ、ハロウィンに比べて控えめな印象です。ボランティアの方がこの時期に集まりづらいから、ゴミが増えているという面もあるかもしれないんですが。 今年(2023年)、コロナが5類感染症に移行したじゃないですか。そこから渋谷区は“イベント”自体はおおむね再開しているんですよね。お祭りであったり、SHIBUYA109近辺で開催される渋谷盆踊りであったり。でも、ハロウィンとカウントダウンは厳しい規制が敷かれました。 どうなんでしょう。区でコントロールできるものについては開催して、ハロウィンやカウントダウンといった、規模が大きくてもはやコントロールできないイベントに関しては、規制一辺倒でどうにかするしかないというのが今の状況なのかな、という実感があります」 男性が話題に挙げたハロウィンでは、2023年、豊島区の取り組みを評価する声が目立っていた。官民が連携してハロウィンをイベント化した「池袋ハロウィンコスプレフェス」だ。規制強化? 観光資源としての有効活用? イベントには2日間で14.1万もの人が参加。高際みゆき豊島区長は「行政としても、地域の皆様とともに、子どもたちや女性がフェスティバルを存分に楽しめる環境を目指し、安全・安心な街づくりの面からしっかり応援してまいります」とのコメントを寄せており、区が掲げる、文化を基軸としたまちづくりを体現する場として支援し続ける考えを示した。 渋谷のハロウィンやカウントダウンと池袋のそれでは、イベントのスタイル、人流の規模に大きな違いがあるため、一概に“どうすべきか”を決めつけることはできない。しかしながら、渋谷区の規制方針について「治安や安全を守ることに加えて、渋谷の発展につながるような施策を考えるべきでないか」といった類の批判が、ハロウィンの際に呈されていたのも事実だ。 多くの人を引きつける魅力が渋谷にあることは疑いようがない。では、大きなイベントに際して、規制を強化していくのか、それとも、観光資源として活用していくのかーー。これから渋谷の街はどのように変わっていくのだろう。(「文春オンライン」編集部)
とはいえ、区の対策はゴミにしろ誘導にしろ、ハロウィンに比べて控えめな印象です。ボランティアの方がこの時期に集まりづらいから、ゴミが増えているという面もあるかもしれないんですが。
今年(2023年)、コロナが5類感染症に移行したじゃないですか。そこから渋谷区は“イベント”自体はおおむね再開しているんですよね。お祭りであったり、SHIBUYA109近辺で開催される渋谷盆踊りであったり。でも、ハロウィンとカウントダウンは厳しい規制が敷かれました。
どうなんでしょう。区でコントロールできるものについては開催して、ハロウィンやカウントダウンといった、規模が大きくてもはやコントロールできないイベントに関しては、規制一辺倒でどうにかするしかないというのが今の状況なのかな、という実感があります」
男性が話題に挙げたハロウィンでは、2023年、豊島区の取り組みを評価する声が目立っていた。官民が連携してハロウィンをイベント化した「池袋ハロウィンコスプレフェス」だ。規制強化? 観光資源としての有効活用? イベントには2日間で14.1万もの人が参加。高際みゆき豊島区長は「行政としても、地域の皆様とともに、子どもたちや女性がフェスティバルを存分に楽しめる環境を目指し、安全・安心な街づくりの面からしっかり応援してまいります」とのコメントを寄せており、区が掲げる、文化を基軸としたまちづくりを体現する場として支援し続ける考えを示した。 渋谷のハロウィンやカウントダウンと池袋のそれでは、イベントのスタイル、人流の規模に大きな違いがあるため、一概に“どうすべきか”を決めつけることはできない。しかしながら、渋谷区の規制方針について「治安や安全を守ることに加えて、渋谷の発展につながるような施策を考えるべきでないか」といった類の批判が、ハロウィンの際に呈されていたのも事実だ。 多くの人を引きつける魅力が渋谷にあることは疑いようがない。では、大きなイベントに際して、規制を強化していくのか、それとも、観光資源として活用していくのかーー。これから渋谷の街はどのように変わっていくのだろう。(「文春オンライン」編集部)
男性が話題に挙げたハロウィンでは、2023年、豊島区の取り組みを評価する声が目立っていた。官民が連携してハロウィンをイベント化した「池袋ハロウィンコスプレフェス」だ。
イベントには2日間で14.1万もの人が参加。高際みゆき豊島区長は「行政としても、地域の皆様とともに、子どもたちや女性がフェスティバルを存分に楽しめる環境を目指し、安全・安心な街づくりの面からしっかり応援してまいります」とのコメントを寄せており、区が掲げる、文化を基軸としたまちづくりを体現する場として支援し続ける考えを示した。
渋谷のハロウィンやカウントダウンと池袋のそれでは、イベントのスタイル、人流の規模に大きな違いがあるため、一概に“どうすべきか”を決めつけることはできない。しかしながら、渋谷区の規制方針について「治安や安全を守ることに加えて、渋谷の発展につながるような施策を考えるべきでないか」といった類の批判が、ハロウィンの際に呈されていたのも事実だ。 多くの人を引きつける魅力が渋谷にあることは疑いようがない。では、大きなイベントに際して、規制を強化していくのか、それとも、観光資源として活用していくのかーー。これから渋谷の街はどのように変わっていくのだろう。(「文春オンライン」編集部)
渋谷のハロウィンやカウントダウンと池袋のそれでは、イベントのスタイル、人流の規模に大きな違いがあるため、一概に“どうすべきか”を決めつけることはできない。しかしながら、渋谷区の規制方針について「治安や安全を守ることに加えて、渋谷の発展につながるような施策を考えるべきでないか」といった類の批判が、ハロウィンの際に呈されていたのも事実だ。
多くの人を引きつける魅力が渋谷にあることは疑いようがない。では、大きなイベントに際して、規制を強化していくのか、それとも、観光資源として活用していくのかーー。これから渋谷の街はどのように変わっていくのだろう。(「文春オンライン」編集部)
多くの人を引きつける魅力が渋谷にあることは疑いようがない。では、大きなイベントに際して、規制を強化していくのか、それとも、観光資源として活用していくのかーー。これから渋谷の街はどのように変わっていくのだろう。
(「文春オンライン」編集部)