羽田空港の滑走路上で2日夜に日本航空の旅客機と海上保安庁の航空機が衝突した事故では、第3管区海上保安本部(横浜市中区)の羽田航空基地に所属する「MA722」(ボンバルディアDHC8型機)の乗員5人が死亡、1人が負傷した。
石川県能登地方で発生した地震の被災者に向けて救援物資を運ぶ任務中で、3管職員からは仲間を悼む声が聞かれた。
MA722には、寝袋52個、毛布100枚、ブランケット200枚、非常食850人分、2リットル飲料水156本、簡易トイレ700回分や防じんマスク140個などが積まれ、新潟空港へ出発しようとしていた。
救援物資の搬入作業を一緒にした3管職員は「乗員とは冗談を言って励まし合っていたのに。ショックです……」と言葉を詰まらせた。別の職員は「仕事で2か月前に顔を合わせたばかりの若者も亡くなった。仲間を失い、非常に残念」と唇をかみしめた。