大阪・ミナミの飲食店で、動画を撮影しながら大音量で音楽を流して店員の業務を妨害したとして、威力業務妨害罪に問われた米国籍の「迷惑系」ネット配信者、ジョニー・ソマリことイスマエル・ラムジー・カリド被告(24)の初公判が19日、大阪地裁(安福幸江裁判官)で開かれた。
カリド被告は「撮影をしたのは否認しない。自分の行動に後悔もしている。ただ、音声は自動で流れたものだ」と起訴内容を一部否認した。
この日、カリド被告は白いカッターシャツに黒のパンツ姿で出廷。裁判官が被告の名前などを確認すると「イエス」「OK」などと視線を下げながら力のない声で答えていた。
起訴状によると、9月12日午前1時半ごろ、大阪市中央区道頓堀の飲食店で、ほかの客がいるのに、スマートフォンで動画撮影しながら大音量で音楽などを流し、店員に被告への対応を余儀なくさせたとしている。
カリド被告は日本国内で迷惑行為を繰り返し、動画でライブ配信。視聴者から収益を得る「迷惑系配信者」として交流サイト(SNS)で知られていた。
大阪市内のホテル建設予定地に侵入したとする建造物侵入容疑で9月に大阪府警南署に逮捕され、その後、威力業務妨害容疑で再逮捕。建造物侵入事件については、大阪地検が不起訴(起訴猶予)としている。