３６人が死亡し３２人が重軽傷を負った令和元年の京都アニメーション放火殺人事件で、殺人罪などに問われた青葉真司被告（４５）の裁判員裁判の第２１回公判は６日午後、京都地裁で続き、被告人質問が行われた。
遺族らが死刑を求めていることについて問われると、「その通りに、それで償うべきだ」と述べた。
検察側は、遺族や負傷者の意見陳述への受け止めを尋問。被告は「申し訳ございませんでしたという言葉しかないと思います」と謝罪の言葉を口にした。
その上で、意見陳述の中で「極刑を求める」「命をもって償うべきだ」と言及されたことに対し、「やはりその通りに、それで償うべきだととらえているところはあります」と語った。
一方で、結果の重大性について「正直に申し上げますと、あまりの自分のやったことの大きさに目を背けることが多いことを否定できません」と答える場面もあった。
被告の刑事責任能力の有無や程度が最大の争点。検察側は被告に完全責任能力があると訴え「類例なき凄惨（せいさん）な大量放火殺人事件だ」と主張。弁護側は事件当時、心神喪失や耗弱の状態だったとして無罪や刑の減軽を求めている。