去年、埼玉県川越市のインターネットカフェで女性店員を人質に立てこもり、けがをさせたなどの罪に問われている男の裁判員裁判で、検察側は懲役17年を求刑しました。
長久保浩二被告(43)は去年6月、川越市のネットカフェの一室に女性店員を人質におよそ5時間半立てこもり、けがをさせたなどの罪に問われています。
今月1日にさいたま地裁で行われた裁判員裁判の初公判で、検察側は長久保被告が刃物で女性を脅し、「服脱げ。殺すぞ」などと言って性的暴行を加えようとしていたことを明らかにしました。
初公判で長久保被告は「特に何もないです。認めます」と起訴内容を認めています。
被告人質問で、弁護側から「なぜ事件を起こしたのか」と問われると、長久保被告は「所持金が無くなり、後世に名前が残るような事件を起こすしかないと思った」と述べていました。
また、「女性に対し思うことや謝罪の気持ちはあるか」と問われると「特に何もない」と謝罪の言葉はなく、今回のような事件を再び起こす可能性について聞かれると、「半々くらい」と答えています。
検察側は冒頭陳述で、「刃物を事前に購入するなど犯行は計画的で悪質」「社会のルールを守る意識が薄く、再犯の可能性がある」などと指摘。
一方、弁護側は「犯行は人格障害の影響の可能性がある」と主張し、情状酌量を求めています。