熊本市のマンション一室で10日未明、爆発が起き、住人の男性が軽いやけどをして病院に運ばれた。地元メディアによると、ゴキブリにスプレー式殺虫剤を大量に噴霧したところ、約1分後に爆発が起きたという。こたつ近くに焼け跡があったことから、こたつ周辺からスプレー缶の可燃性ガスに引火した可能性があるとみられる。
ゴキブリが出た場合は、シンプルに丸めた新聞や雑誌でたたくのが確実。また、界面活性剤入りの台所用洗剤をゴキブリにかければ動きが鈍くなり、体を覆うぐらいにかければ窒息死する。しかし、素早いゴキブリに粘性の高い洗剤をかけるには難易度が高い。
スプレー式殺虫剤はピンポイントで狙えるが、引火の可能性があるため、使用の際は火の気に注意する必要がある。国民生活センターでは、スプレー缶製品使用時における事故の注意として、「破裂や爆発による事故」「穴開けによる事故」「凍傷や凍結による事故」と並んで「引火による事故」を挙げている。
引火では、「やかんに火をかけているコンロの近くで、スプレー缶のガス抜きを行ったら引火した」「服の上からコールドスプレーを噴射し、ライターでタバコに火をつけたところ、衣服に着火」という絶対にやってはいけない事例を紹介。
また、「台所の食器棚と壁の隙間に殺虫剤を噴きかけたら、電話の子機や扇風機をつなげているコンセント付近でボンと音がして火花が走った」とコンセントから引火した事例を挙げている。
それにしても、12月にゴキブリが出るというのは驚きだ。実は猛暑の影響があったという。
昆虫事情通は「ゴキブリは一般的に冬には安全な場所にこもるか、卵で越冬します。ゴキブリは25度以上になる6~10月が活動期かつ繁殖期です。しかし、35度以上だと活動が鈍くなり、40度以上で死ぬと言われています。猛暑で活動期が秋にズレて、秋からわき出ているようです」と指摘する。
ゴキブリを退治しようとして自宅が爆発とは笑えない。