長野県中野市で、警察官や女性計4人が殺害された事件から半年。16日に同市江部の農業、青木政憲容疑者(32)が殺人などの罪で起訴され、真相解明は法廷に移るが、散歩中に殺害された女性2人の遺族が代理人の弁護士を通じてコメントを報道各社に寄せ、いまだに癒えぬ心境を初めて吐露した。【鈴木英世】
【写真】立てこもりがあった家には犬をなでる人影も… 自宅近くを散歩中だった竹内靖子さん(当時70歳)と村上幸枝さん(同66歳)が、理不尽な凶行に尊い命を奪われたのは5月25日のことだった。

<妻・母は刃物で何カ所も切られ、刺され、残忍な死を犯人から受けました。立てこもり現場のそばで斃(たお)れていたため、半日以上その場に晒(さら)されていたのは耐え難いことです> 竹内さんの遺族は容疑者が起訴されても、凄惨(せいさん)な現場の記憶を消し去れず、在りし日の姿に思いをはせる日々だ。 <朝起きれば朝食が用意されており一緒に食べ、畑に一緒に行って作物を作ったりしていました。何気ない日々でしたがこのような形で妻・母を失い、何気ない日々がとても幸せだったと思います> そして、いつまでも大切な家族への思いが消えることはない。 <コロナの自粛も緩和されたので今年は旅行、行こうかと母が言っていました。父も楽しみにしていましたが二度とかなうことはありません。今でも妻・母は長期の入院で病院にいるので家にいないのだと錯覚を起こすこともあります> 日常の生活が一変し、失意のどん底に落とされたのは、村上さんの遺族も同じだ。 <ムードメーカーの妻・母がいつも家族の中心にいる、そんな平凡で幸せな毎日がこの先もずっと続くのだと当たり前に思っていたのに……。どんなに願っても、私たちの元に帰って来ることは、もうありません> 事件は25日で発生から半年だが、遺族はあの日から時が止まったままだ。 <時間だけが無情に過ぎていく一方で、私たちの気持ちは一歩も前に進むことはなく、会いたくて、会いたくて、涙が溢(あふ)れ止まらなくなることがあります> 事件はなぜ起き、尊い4人の命が奪われることになったのか。真相解明の場は、裁判に移ることになる。 <遺族の心の傷は癒えるどころか、大切な家族の命を奪った被告人への怒りや憎しみは増すばかりです。極刑をもって罪を償ってほしい。大切な家族がもう戻ってこない以上、最大限の法律で裁いてほしい。二度と悲惨な事件が起こることのないよう、原因究明とともに裁判では被害者及び遺族の納得のいく判決を望みます。それがせめてもの救いです> 容疑者の起訴で一つの節目を迎えたが、遺族らは喪失感を一層募らせている。
自宅近くを散歩中だった竹内靖子さん(当時70歳)と村上幸枝さん(同66歳)が、理不尽な凶行に尊い命を奪われたのは5月25日のことだった。
<妻・母は刃物で何カ所も切られ、刺され、残忍な死を犯人から受けました。立てこもり現場のそばで斃(たお)れていたため、半日以上その場に晒(さら)されていたのは耐え難いことです>
竹内さんの遺族は容疑者が起訴されても、凄惨(せいさん)な現場の記憶を消し去れず、在りし日の姿に思いをはせる日々だ。
<朝起きれば朝食が用意されており一緒に食べ、畑に一緒に行って作物を作ったりしていました。何気ない日々でしたがこのような形で妻・母を失い、何気ない日々がとても幸せだったと思います>
そして、いつまでも大切な家族への思いが消えることはない。
<コロナの自粛も緩和されたので今年は旅行、行こうかと母が言っていました。父も楽しみにしていましたが二度とかなうことはありません。今でも妻・母は長期の入院で病院にいるので家にいないのだと錯覚を起こすこともあります>
日常の生活が一変し、失意のどん底に落とされたのは、村上さんの遺族も同じだ。
<ムードメーカーの妻・母がいつも家族の中心にいる、そんな平凡で幸せな毎日がこの先もずっと続くのだと当たり前に思っていたのに……。どんなに願っても、私たちの元に帰って来ることは、もうありません>
事件は25日で発生から半年だが、遺族はあの日から時が止まったままだ。
<時間だけが無情に過ぎていく一方で、私たちの気持ちは一歩も前に進むことはなく、会いたくて、会いたくて、涙が溢(あふ)れ止まらなくなることがあります>
事件はなぜ起き、尊い4人の命が奪われることになったのか。真相解明の場は、裁判に移ることになる。
<遺族の心の傷は癒えるどころか、大切な家族の命を奪った被告人への怒りや憎しみは増すばかりです。極刑をもって罪を償ってほしい。大切な家族がもう戻ってこない以上、最大限の法律で裁いてほしい。二度と悲惨な事件が起こることのないよう、原因究明とともに裁判では被害者及び遺族の納得のいく判決を望みます。それがせめてもの救いです>
容疑者の起訴で一つの節目を迎えたが、遺族らは喪失感を一層募らせている。