運転見合わせで大混雑(2023年8月、写真・時事通信)
11月24日の夜、東海道新幹線が約1時間、運転を見合わせた。発端は、午後8時15分ごろ、東京発の新大阪行き「ひかり657号」の乗客から、乗務員に「液体の入った不審な袋がある」と連絡があったこと。これが110番通報され、豊橋駅に停車していたひかりに、警察と消防が駆けつける事態に。
不審物は、乗降ドア付近に落ちていた白いポリ袋。警察が確認したところ、中身は食べ終わった弁当箱のごみだと判明した。この影響で、上りの静岡~東京間、下りの東京~米原間で一時運転見合わせとなったが、午後9時12分に全線で運転が再開された。
なんのことはない話のようだが、この件がSNSでは大きな話題に。「X」では「駅弁のゴミ」がトレンド入りした。
《駅弁のゴミwwwゴミで新幹線止めんなw》
《普通に開けて確認すればわかるレベルだったんじゃないの?》
などの声が多く上がったが、それに対するさらに多数の意見が、SNSを賑わせている。
《駅弁のゴミに大袈裟だとか言う人もいるけど、だって不審物は何か分からないから不審物なんだし新幹線なんて動く密室になるんだから何かあってからじゃ取り返しつかないもの》
《大袈裟に見えるけど、次の停車駅まで距離のある動く密室だから大袈裟くらいでちょうどいいと思う 本当に劇物だった時が大変だからね…》
《駅弁のゴミ程度で新幹線止めるな言ってるのが幾らかいるけど、日本はそういう駅弁のゴミ程度の物を電車内で使った大量虐殺テロがあった国なのでね》
《駅弁のゴミごときで新幹線止めるなとか言っちゃう奴は地下鉄サリン事件について勉強してきてくれ。あと、責められるべきはJRじゃなくて、ゴミもまともに捨てられないゴミみたいな奴だよ》
「多くの方が、1995年の地下鉄サリン事件を連想したと思います。オウム真理教の信者たちが、朝の通勤ラッシュ時、複数の地下鉄に乗り込み同時多発的に猛毒のサリンを散布した事件です。
サリンの溶液は袋に入れられ、傘の先端で穴をあけることで拡散しました。死亡は14人、負傷者は約6300人という、大規模な無差別テロでした。
猛毒とは知らず、片付けようとした駅員も命を落としています。この事件以降、駅のゴミ箱は撤去され、車内のゴミなども大幅に減りました」(週刊誌記者)
事件から28年が経過したいまなお、後遺症に苦しむ人がおり、まだ「進行中の事件」と言える。「大袈裟くらいでいい」――複数の人が指摘するとおりではないか。11月25日、「X」では「地下鉄サリン事件」がトレンド入りしている。