首都直下地震、南海トラフ巨大地震、富士山噴火……過去にも起きた「恐怖の大連動」は、東京・日本をどう壊すのか。
発売たちまち5刷の話題書『首都防衛』では、知らなかったでは絶対にすまされない「最悪の被害想定」がありありと描かれている。
首都・東京を直下地震が襲ったらどうなるか、都は3種類の季節・発生時刻を設定し、想定をしている。
〈都の試算によれば、首都直下地震が冬場の平日昼に発生した場合、職場や外出先から自宅に戻れない帰宅困難者は最大約453万人に達する。
都内との往来をする人が多ければ多いほど、その数が増えるのが自然だ。
東京駅周辺で約2万8600人、新宿駅周辺には約3万7500人が屋外に滞留し、駅付近に集まると考えられる。
鉄道の運行停止や交通麻痺が長期化すれば、混乱やストレスはさらに増すだろう。〉(『首都防衛』より)
東京だけの問題ではなく、空路や物流がストップすれば、日本全体の人・モノ・カネは行き場を失うことになる。
〈巨大地震の襲来で空路が絶たれ、高速道路も寸断されれば、海からも空からも、陸からも物資は入ってこない。
大消費地である首都圏の弱点は、全国に波及する。
さまざまな物品の供給がストップすれば、各地で「買い占め」騒動が起きる可能性がある。
東日本大震災の際にもコンビニやスーパーの生活必需品が品切れ状態となったことを覚えている人は多いはずだ。
被害が広範囲に及ぶ南海トラフ巨大地震では、その混乱を上回るのは間違いない。〉(『首都防衛』より)
首都で物流が止まり、電力の供給不足から広範囲が停電したり、水道管の損壊で断水が続いたりすればダメージは計り知れない。
首都直下地震や富士山の噴火が同時期に発生する「大連動」が生じれば、日本の広範囲で企業や工場がほぼストップすることになるだろう。
関東大震災から100年の今年、「そのとき」を真剣に考えるべき時が来ている。
つづく「『まさか死んでないよな…』ある日突然、日本人を襲う大災害『最悪のシミュレーション』」では、日本でかなりの確率で起こり得る「恐怖の大連動」の全容を具体的なケース・シミュレーションで描き出している。